出生数低下・人口減少を止めたいなら、給料払って社会保険料下げろ!

戦後データでみる給与・社会保険・金利
木下 斉 プロフィール

これ以上若者をいじめるな!

そして今、このような結果として世代別の貯蓄額などを見ていくと、当然ながら、高齢世帯の資産額はずば抜けて高いわけです。というか、給与がバリバリ上がり、社会保険料は安く、金利がつきまくりな黄金時代に生きて、金が貯まらなかった、資産ありませんとかいっている人たちは何をやっていたのだろう・・・どこぞの番組みたいに「喝!!!」と言いたくなるところです。

高齢世帯にはこういうラッキー世代として潤沢な資産を形成している人たちも多くいるわけで、人口も多い高齢者同士で資産を出し合って、可能な限り助け合って欲しいなと思うところです。

 

若者が高齢者を支えるという仕組みが、昔はできたけど今はできないというのは、数字をみれば分かりきった話であります。これ以上若者をいじめると経済成長どころか、消費も出生率も低迷して、より一層厳しい経済状況になり、結果として高齢者の方々の生活不安も拡大していくことになりますからね。

ていうか、出生数と出生率について言わせてもらえば、今の若い世代だけが子供を産まないと責められるいわれはなく、そもそも1970年代からどんどん産まなくなっているわけです。ま、「日本は人口が多すぎる。人口爆発問題」とかいっていた時代でもあり、国をあげて「明るい家族計画」とかいって人口減少促進政策をやってきた成果の賜物です。

つまり日本はずっと人口減少政策をやっていたわけなのです。団塊の世代だって彼らの親世代のように5人だ8人だみたいな数は生んでいないわけです。そういう意味では、団塊の世代前からずっと出生数は減少していたのです。

団塊の世代が生まれた1946年から1949年。団塊の世代がジュニアを生んだのが1973年のピーク。その後はだだ下がりで、本来の団塊ジュニアの出産時期のはずの1990年代がだだだだだだ下がりですからね。その要因は上に説明した通りです。

★日本の出生率と出生数をグラフ化してみる(最新)(ガベージニュース 2019/12/15)
http://www.garbagenews.net/archives/2013423.html

データを見ない高齢者と話が合わないのは当然。怒らずに冷静にデータをみせながら時代感覚の違いを共に認識する、「世代ギャップを埋めようワークショップ」でもやってください。ロールプレイングゲームにして、若者が団塊役、団塊世代が若者役をやってみるというのもよいかもしれませんね。まあ、やりながら喧嘩になりそうですが……。

ということで、老人と若者とで、なんでこうも話が噛み合わないのかというのは、生きた時代、その環境が「別の国」といっていいほど違いすぎるからなのです。同じ日本人だから通じるはずだ、なんてことは思わず、まさに偉い高齢の政治家の先生方には数字をみつめながら政策を考えていただきたいと思う次第であります。

※このコラムはnoteの投稿を加筆・修正したものです