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18歳の学力は世界一、でもその後は…日本の大学教育の「ヤバい現実」

こうしてどんどん他国に抜かれる

日本の高校生は本当に優秀

開成中学校・高等学校校長の柳沢幸雄氏による秀逸な教育論だ。柳沢氏は著書『18歳の君へ贈る言葉』のなかで高校卒業時点での日本人の知的水準が極めて高いことを強調する。

〈ハーバード大学の大学院で10年以上、その後、東京大学の大学院でも10年以上、そして現在は開成中学校・高等学校の校長として、国内外の学生を見てきた経験から言って、私は自信を持って断言できます。日本の18歳の学力は世界中のどの国の学生と比べても高く、その知識量は世界に誇れる日本の財産です。

これはなにも開成の生徒だけを指して言っているのではありません。私はいろいろな学校の生徒を対象にして公開授業を行っているのですが、どの学校の生徒に会っても「日本の高校生は本当に優秀だ」と感じます。

 

世界最高峰の大学のひとつと言われるハーバード大学に入学してくる18歳に比べても、日本の高校生のほうがずっと学問の基礎知識を持っています。さらに多くの高校生は自主的であり、自律性に富んでいます。

ただ、18歳の時点で世界一優秀だったはずの日本の学生たちが、40歳になってからも世界で一番優秀かと問われると、残念ながらイエスとは言えません〉

18歳のときに優秀だった若者が40歳で残念な中年になってしまう。大学教育に構造的欠陥があることがその要因と柳沢氏は考える。