日本人の「自尊感情」は30年下がり続けている…数字で見る驚きの事実

この国で何が起きているのか
小塩 真司 プロフィール

実際に下がっていた

ちなみに私たちの研究グループが論文に掲載されている平均値を集め始めたとき、結果についてはまったく予想していませんでした。私自身も、「最近になっても平均値が下がっていなかったら、下がっていませんでしたという結論の論文を書けばいいかな」と思っていたくらいです。

 

ところが、集めた平均値を分析し、その結果を見て驚きました。1980年代から2013年にかけて、中高生、大学生、成人いずれにおいても最近になるほど平均値は低下していたのです。結果を見て驚いて、急いで論文を書いたことを覚えています。それが、「自尊感情平均値に及ぼす年齢と調査年の影響」(小塩他, 2014)という論文です。

その後、さらに2017年に発表された論文まで、低下が続いているということも学会で報告しました(小塩他, 2018)。

下のグラフは、この論文のデータから独自に作成したものです。太い直線が中高生、点線が大学生、二重の直線は成人の自尊感情平均値の調査年に伴う変化を表します(高齢者は結果が明確ではありませんでしたので直線を描いていません)。グラフを見ると、いずれの年代においても、調査年が最近になるほど自尊感情の平均値が低下してきていることがわかると思います。

調査年、調査段階ごとの自尊感情の平均値および近似線(小塩他, 2014のデータに基づき作成)

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