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日韓首脳会談「中身ゼロの45分間」と、韓国外交の深刻な機能不全

文在寅政権内の激しい路線対立が…

お互いの要求を繰り返すばかり

安倍晋三首相と韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領が12月24日、中国・成都で45分間にわたり、会談した。

日韓の正式な首脳会談は2018年9月以来、1年3カ月ぶり。日韓両政府によれば、両首脳は、外交当局間の対話を増やし、懸案の解決に努力する考えで一致した。

会談では、懸案となっている徴用工判決と日本政府の輸出措置が主な議題になった。安倍首相が徴用工問題について「韓国の責任において解決してほしい」と迫り、文大統領が輸出措置について「7月1日以前の状態に戻してほしい」と訴えるなど、お互いの要求を繰り返したという。

両国の関係者からは「中身があるかと言われれば、ゼロ」「会談したことに意味があるとも言える」「首脳同士が話し合って成果がなかったわけだから、事態は深刻だ」など、あまり芳しいとはいえない声ばかりが漏れてくる。

 

今回の会談の焦点は、なんと言っても徴用工判決を巡る問題だった。

18年秋、日本企業に元徴用工らへの損害賠償を命じた韓国大法院(最高裁)判決によって、日韓関係は極度に悪化した。日本側は「日韓請求権協定の枠組みが壊れる」として、繰り返し善処を求めたが、韓国政府は何もしてこなかった。

ただ、今回は2つの点で関係改善の兆しを期待する声が上がっていた。

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ひとつは、韓国がいったん破棄を決めた、日韓の軍事情報包括保護協定(GSOMIA)が暫定的ではあるが、存続することになった点。もうひとつは、日韓の企業や個人の寄付で作った基金によって元徴用工や遺族を救済するという、韓国国会の文喜相(ムン・ヒサン)議長が発案した「文喜相法案」が韓国国会に提案されたことだった。

安倍首相は日韓首脳会談の開催前、首相官邸で何度か開かれた事前勉強会で、文喜相法案について「これは韓国側が進めている問題だから、我々は特にコメントせず、静観しよう」と指示していた。