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「M-1の審査」で改めてわかる、松本人志「評価能力」の凄まじさ

「審査員」を軸にM-1を見る

「審査員」を軸に見るM-1

2019年のM−1グランプリは、ミルクボーイの圧勝だった。

彼らが見せた漫才は強く人々を惹きつけるものだった。

ただ、彼らがTVタレントとして、今後どれだけ活躍できるかは未知数であるし、受賞直後の露出をみると、去年の霜降り明星ほどの一気にスターダムにのしあがるタイプではなさそうである。

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M−1グランプリは、新しいTVタレントを誕生させるが、純粋に若手漫才師のトップを決める大会でもある。今回の彼らの漫才は、すさまじくレベルの高いものだった。漫才師キャラよりも漫才そのものの印象が強い残る大会だった。

今年は、あとですべての漫才セリフを引き写しながらM−1を見直したので、いろいろ気がついたことがある。

審査員の評価から見直してみると、また別の角度から漫才を見直すことができる。

決勝ラウンドそれぞれの漫才の評価点を比べながら、2019年の審査員の傾向と好き嫌いをまとめておきたい。

 

ニューヨーク、かまいたち「13点差」の意味

M−1グランプリの審査のむずかしさは、登場順にある。

審査員としては10組の漫才師をできるかぎり傾斜をつけて採点したいだろう。10組をきちんとランキングしたいはずである。

ただ最初に出る二組があまりに差があったり、あとから予想もしないレベルの高い漫才が出現したりすると、ときにうまく配点できなかったりする。

2019年で言えば、最初に出てきたニューヨークが結果的には最下位10位となり、次に出てきたかまいたちが2位になるという出順だった。この2組の点差のあいだに、あとの8組が入ったのだ。あまり点差をつけてないと、あとの点付けがむずかしくなる。