原点回帰の「ヒューマンレッド」

日本流行色協会(JAFCA)が選定した「2020年の色」は、鮮やかな「ヒューマンレッド」。この色は、ファッションなどの特定の分野に向けたものではなく、2020年のムードを象徴するさまざまなキーワードを包含した、テーマカラーと言えるものです。パントンが選んだ青とは対照的に、赤は熱く活動的でエネルギーを与える色です。正反対の色が選ばれたように感じられるかもしれませんが、原点回帰を促すような色という点は共通しているのではないでしょうか。

JAFCAは、ヒューマンレッドを選定した理由として、「豊かな感情」「未来を創る行動力」「スポーツそして高揚感」という3つのキーワードを掲げています。

健康的な肌に赤がよく映える photo by gettyimages

デジタル化が加速する中、その恩恵を享受する一方で、個々人の気持ちが置き去りにされていることへの不安が募ります。鉄腕アトムやドラえもんなど、日本で生まれた人気アニメキャラクターのロボットは、その感情の豊かさから多くの人々に愛されてきました。

人の感情をデータ化・分析するロボットの開発が進んでいるように、人間らしい心の交流を求める気持ちはますます高まっています。未来を創る第一歩を踏み出すためには、行動することが何よりも大切なのかもしれません。

2020年は東京オリンピックが開催されます。日本人にとって赤は国旗の色、太陽の色です。ラグビー日本代表の目覚ましい活躍とユニフォームの赤も記憶に新しいところです。スポーツの試合は選手のパワーと応援する側の熱気が混じり合い、多くの人々がお祭りのような非日常感を味わいます。命の輝きを象徴するような鮮やかな赤は、2020年の日本の社会のムードを盛り上げてくれるのではないでしょうか。