元経済ヤクザが指摘「株式相場の支配者・AIの弱点」

「時間」こそヒトが「神」を倒す鍵
猫組長(菅原潮) プロフィール

かつて暴力団に所属していた私が行う「黒い仕手」は、暴力と現金によってマネーを生み出していた。それは、

M(マネー)=V(violence)¥(現金)

という式によって表すことができる。

トランプ氏が行う「仕手」は、この国家版だ。米軍という最強の暴力とドルという基軸通貨によって中国を揺さぶり、緊張をコントロールし、金融政策で「ドル」を流通させることでアメリカという超大国の株を操縦し、「トランプ相場」を形成した。

「仕手師」の立場から見た「美しい」としか表現のしようがないチャートは、

M=V$(ドル)

という式によって生み出されていると言えるだろう。

 

大統領選とトランプの「生命線」

日本銀行調査統計局の「家計の金融資産構成」によれば、アメリカは家計の実に35.8%を株式等で保有している「投資国家」だ。株価の上昇は有権者の所得に直結するということで、トランプ氏の真意が2020年11月の大統領選挙勝利にあることも疑いようがない。

年明けには、米上院で、ウクライナ疑惑をめぐる「権力乱用」と「議会妨害」での弾劾裁判も控えている。にもかかわらず支持率が急落しない大きな要因は「株価」ということになるだろう。

選挙まで1年を切ったこの時期に、「株価」という「生命線」をトランプ氏が粗末に扱うことは考えられない。12月の合意によって、私はそのことを確信した。

だが注意しなければならないのは、「大統領選後」の冷やし玉だ。12月の「妥結」が、多くの対中関税対象の中の、ほんの一部であることを見逃してはならない。

9月17日には、アメリカの野党、民主党の大統領候補者討論会が行われたが、対中追加関税を批判することでは一致しても、撤廃を明言する候補者はいなかった。すなわち対中政策においては、アメリカ国内に「敵」がいないということになる。

大統領選後にトランプ氏が、米中貿易戦争を再開させることは間違いない。アメリカがかつてのソ連のように中国弱体化の動きを本格化させることも疑いようがないということだ。

シナリオの見えた株価操縦ほど安心できるものはない。私自身、来年11月までは今の株高の流れに本格参入するだろう。