実は解決していた?「オゾン層破壊問題」30年間で起きていたこと

「オゾンホール世代」と地球温暖化
熊谷 玲美 プロフィール

「私たちの世界は、(オゾン層破壊という)脅威に直面したときに、地球規模の対応をし、プラスの結果を出してきた」とこの記事は断言する。

そして、「温暖化ガスの問題に同じような強い決意をもって取り組んでいないのはなぜか、考えてみるべきだ」と訴える。

 

もちろん、地球温暖化とオゾン層破壊は同じではない。

オゾン層破壊は専門家でない人でも実感しやすい問題だった。紫外線量が増えて皮膚ガンが急増するという、目に見える健康面の不安があった。

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南極にオゾンホールが広がる画像も危機感を高めた。フロンガスはヘアスプレーにも使われているほど身近な物質で、それを使わなければよいというのもわかりやすかった。

オゾン層破壊の問題も完全に終わったわけではない。フロンの代わりに導入された、オゾン層を破壊しない代替フロンも、今では温室効果ガスとして削減対象になっている。最近になって、中国で特定フロンの違法な排出がおこなわれているという報告もある。

それでも、オゾンホールが広がって、紫外線が降り注ぎ、地球が住みづらい場所になるという未来はひとまず回避された。それは当時の大人たちがきちんと行動を取ったためだ。

CFC free destructionフロンガス回収のためロンドン郊外に集められた1万4000台を超える冷蔵庫。2000年撮影 Photo by Getty Images

今度は私たちの世代が、地球温暖化にきちんとした行動を取るときだと思う。トゥーンベリさんの訴える不安は、かつて私たちも感じた不安なのだから。

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