「ジョンソン-トランプ」は「レーガン-サッチャー」を超えるか

圧勝したボリス・ジョンソンのこれから
大原 浩 プロフィール

チャーチル、サッチャーを超えるか?

歴史の転換期に傑出した人物が彗星のごとく登場するのが英国のすごさだ。

アル中・ニコチン中毒で傍若無人な嫌われ者であったチャーチルや、「鉄の女」と呼ばれた冷酷非情なサッチャーとは友達になりたいとは思わないが、傑出した能力を持っていたことは間違いない。

ジョンソン氏も、かなりの変わり者だが「自分の信じる大義を信じて猪突猛進する」姿勢は、前記の2者に共通する。

社会の規格に合わない「はずれ者」を完全に排除しないで温存し、危機に備える英国社会の素晴らしき伝統はまだ生きていると思う。

英国は「腐った鯛」ではなく、「腐っても鯛」だということを実感する。

 

今度の敵は偽装共産主義(リベラル・革新)だ

チャーチルはナチス・ドイツなどのファシズムと戦い、サッチャー(そしてレーガン)はソ連邦を中心とする共産主義と戦いいずれも勝利した。

今回、ジョンソン氏とトランプ氏が立ち向かうのは、共産主義中国はもちろん、ベルリンの壁が崩壊した後、カビの胞子のように世界中に広がった偽装共産主義(リベラル・革新)である。

共産主義のことをリベラルと呼ぶ習慣は、リバタリアンなどと呼ばれる本当の自由主義者には迷惑な話だが、言葉の言い換えは共産主義が得意とするところである。

香港や大陸で国民を虐待する組織を「人民解放軍」と呼んだり、数千万人の死者を出した経済政策の失敗を「大躍進」と名付けただけではなく、知識人を大虐殺し過去の文化的遺産を消滅させた運動を「文化大革命」と称している。

同じように、「共産主義」という言葉のイメージがその行いによって悪化したので、「リベラル」という言葉に背乗りをしたのだ。

大きな問題は、先進国で「リベラル・革新」と呼ばれる勢力は、あらゆるところに侵入しているので、彼らと闘おうとすると、良識ある「本当の自由主義者、民主主義者」も巻き添えにする可能性があることだ。

テロリストが一般市民に紛れ込んでいるため対応が難しい「テロとの戦い」と同じ構図である。

しかし、そのような戦いも、ジョンソン氏とトランプ氏のコンビ(できれば安倍首相も……)によって勝利し、日米英が世界の中心になり「自由主義、民主主義」が優勢となる世界の到来となることを期待したい。