六代目山口組・高山若頭、ついに敵の牙城に乗り込み「勝利宣言」

神戸山口組に「乾坤一擲」はあるか
溝口 敦 プロフィール

「いい赤っ恥だ」

神戸山口組の主戦力は依然として山健組、中でも中核は健竜会である。健竜会は五代目山口組・渡辺芳則組長が創立した組(三次団体)で、その出身者が桑田兼吉、井上邦雄、中田浩司など、歴代、山健組組長の座を占めた。

だが、主流中の主流である健竜会の中にさえ厭戦気分が蔓延している。

16日19時半ごろ、健竜会組員(48)は大阪市浪速区の弘道会系組事務所近くの舗道で、40代の弘道会系組員に背後から近づき、持っていた包丁を構えたまま体当たりした。だが、包丁の鞘には細工がしてあり、障害物に当たると、鞘の方に引っ込む、つまり映画で使う仕込みナイフと同じだった。そのため、包丁の刃が弘道会系組員の背に刺さることはなく、組員は無傷、健竜会組員が逆に取り押さえられた。

〔PHOTO〕iStock
 

この事件でどのようなことが考えられるのか。中立系団体の幹部の見立てはこうである。

健竜会組員は上の者に弘道会組員への襲撃を命じられた。断るわけにいかず、やるしかない。しかし相手に重傷を与えて長期間、刑務所に入るのはゴメンだ。よって包丁に細工して相手を傷つけないようにし、しかも襲撃したという体裁をつくった上で、実行した、というのである。

「健竜会はいい赤っ恥です。あの健竜会がここまで落ちぶれたか、と世間の人は思うでしょう。まあ、山健組の中田浩司組長自身が独断で六代目山口組への復帰を望んで、工作していたというから、下の組員に力が入らなくても無理はない。誰だって負ける喧嘩に全力は尽くしません。山健組は自業自得です」