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どうする孫正義…ソフトバンクに「スーパーアプリ」が期待できない事情

打ち出の小づちは続かない

ヤフーとラインの「スーパーアプリ」は誕生するか?

2019年11月にヤフーとLINEの統合という日本のテック市場において史上最大ともいえるディールが電撃的に発表されました。

今回はこのディールについて、グローバルテック市場における意味合いについて探っていきたいと思います。

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日本の報道ではこの両社の合併によりスーパーアプリが誕生し、さらには海外展開の強化が図られるというトーンでしたが、私を含めて周囲の業界通たちの大半は懐疑的です。

そもそも日本には現状スーパーアプリはもちろん、その候補すらない中にあって、海外、特にアジアのアプリを使い倒していないとスーパーアプリと言われてもどんなものかイメージできないでしょう。

 

その点、東南アジアにはGrab(グラブ)という日本に比肩するものが無い生活のあらゆるシーンに浸透したアプリがあって、私や妻と子供、メイドを合わせてコンスタントに毎日10回以上は使っています。

日本ではGrabは配車アプリとしてよく紹介されますが、確かに祖業は配車であるものの、いまや配車の機能はGrab全体のほんの一部にしかすぎません。

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なぜ、上記のようにコンスタントに使うかというと、移動する際のタクシー配車だけでなくレンタカーやeスクーターの手配、さらには食品の宅配、レストランを中心として主要な店舗の多くで決済、旅行や航空券の手配、最近では動画やゲームの購入など、シンガポールのような大都市に住む一定以上の所得セグメントの人が、日常で何らかのお金を使うときの利用シーンの大半が網羅されているからなのです。