『こち亀』秋本治、40年も休まず週刊連載を続けた「スゴテク」

全200巻!本人に聞く
秋本 治

―『こち亀』には「インターネット」や「ボーカロイド」といったその時代の流行のトピックが登場しました。どうやって情報収集をしていたんですか?

僕は典型的な「ながら族」なので、何かをしながらでないと仕事ができないんです。それで、仕事中にFMラジオを流すようになりました。

 

音楽を流していた時期もあったのですが、トークが中心のラジオ番組なら新商品の情報や最新ニュースが自然に頭に入ってきて、それが『こち亀』の題材になることもある。つまり、アウトプットをしながら、同時にインプットをしていたのです。

元々、僕は新しい物を知ると、興味が湧いてしまう性質なんですよ。そうやって調べているうちに、子供達にも教えてあげようと、漫画のネタになっていく。勿論、両さんが活躍できる題材であることが絶対条件です。

インターネットが出始めたときも、元々はまったく知らなかったのですが、担当編集と一緒に神保町で関連の書籍を探したり、それこそインターネット上の情報などを集めて調べ上げましたね。

―最近になってから、「こち亀ロス」を感じるようになったそうですね。

40年間、常に「両さんだったらどうするだろう」ということをベースに物を考えていましたが、別の作品を描くようになり、それが抜けていったというところでしょう。

作品が自分の手から離れていってしまったような寂しさもありますが、今後も『こち亀』で培った仕事術を活かして漫画を描いていきたいですね。ゆっくりでもいいから、立ち止まらずにね。(取材・文/斉藤有平)

『週刊現代』2019年12月21日号より