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心が折れっぱなし…「双子育児」の過酷すぎる現実を知ってほしい

ベビーカー問題だけじゃない苦労

苦労を理解してもらえない

愛知県豊田市で昨年1月、生後11か月の三つ子の次男を母親が床にたたきつけて死なせるという悲しい事件が起きました。この事件をきっかけに、多胎児育児の実情が世の中に知られるようになり、自治体や子育て支援団体などが再発防止の取り組みを始めています。

私自身、現在、中学生の双子を育てており、この事件を聞いたときは他人事とは思えませんでした。一つ間違えれば、法廷に立っているのは私だったかもしれない——。この母親がなぜ、そのような行動を取ってしまったかという気持ちがとても生々しく理解できたからです。

事件の詳しい経緯はさまざまなメディアで取り上げられていますが、私自身の経験も踏まえた、多胎児育児の乳幼児時の過酷な実態をご紹介するとともに、周囲の理解を深めるにはどうしたらいいのかを考えてみたいと思います。

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妊娠時からすでにリスキー

双子や、三つ子、いわゆる多胎児の乳幼児期の育児の大変さは、出産前、妊娠中から始まっていると言っても過言ではありません。妊娠が発覚した段階で、高リスク妊婦となり、単胎の妊婦さんよりも短い間隔で検診に行かなくてはいけません。

私の場合は妊娠8週目で出血し、切迫流産の危険にさらされました。結局、当時勤務していた新聞社はそのまま休職。自宅安静となりました。産前産後休暇に入るまでは有給休暇で乗り切り、そのまま育児休暇へ。子どもが1歳9か月になった4月に復職するまで、結局、2年3か月、仕事は休みました。