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なぜ織田信長は「日本人に最も愛される偉人」となったのか

703名の“信長”を調べて分かった
姫川榴弾 プロフィール

信長の「女体化」はもはや鉄板に

創作物の世界では性転換をネタにした物語が2010年以降、携帯電話向けゲームに多く見られる。個性的で認知度が高い偉人が女性の姿で登場することも、今ではすっかり目新しくない時代となった。

当然、戦国時代のアイコン、織田信長も例外ではない。ライトノベル『織田信奈の野望 全国版』(2009)や携帯電話向けゲーム『戦国コレクション』(2010)を筆頭に、数えだしたらきりがない状態となっている。

直近の例では、2019年10月に発売されたライトノベル『女賢者の明智光秀だが、女勇者の信長がパーティーにいて気まずい』(森田季節著、LINE刊)でも、織田信長が女性の姿で登場する。

主人公は死後、現代を経て、最近流行のRPGゲーム風異世界に戦国武将時代の記憶を持ったまま、女賢者に転生した明智光秀。ダンジョン探索のためにパーティーを組もうと張り切るも、その相手が織田信長の転生者の女勇者だったという、笑うに笑えない気まずい導入から始まる。

本作の織田信長は尊大に振る舞う自信家だが、ややビビリ。他のパーティーに入ったら、いつ寝首を搔かれるか分からないと明智光秀を強制的にパーティーに加入させる。2人の話題はガールズトークではなく、「本能寺の変の理由はなんだ?」「安土城は何で燃えた?」と、明智光秀にとって気まずい戦国トーク。一見定番の異世界転生ものに見えるが、実質“戦国時代の反省会”という珍しい物語になっている。

 

紹介した創作物以外にも、様々な姿で、様々な性別で、戦国大名の域を超えた様々な役割を超えた織田信長が続々と登場している。

しかし、織田信長が登場する創作物が多いのは確かだが、実際どれくらいあるのか想像できない。ならばと織田信長が登場する創作物がどれくらいあるのか筆者は調査を開始し、その結果を一冊の本、『信長名鑑(しんちょうめいかん)』にまとめることを決めたのである。