2019.12.18

急速な野党合流は「最強の無所属議員」中村喜四郎が仕掛け人だった

共産党まで巻き込んだ連携の裏側
小川 匡則 プロフィール

「安倍総理はしたかった。だけど、しなかった」

ところが筆者の受けた印象とは裏腹に、実際には、中村は水面下で粛々と根回しを進めていたのだった。

その翌週、参院選が2週間後に迫る中、私は中村と1対1で向き合う機会を与えられた。中村は自分の頭を整理するかのように語り始めた。

 

「安倍総理は解散をしたかった。だけど、しなかった。それがなぜなのか。それこそが政局を読み解く鍵なのではないか」

「解散すれば、安倍政権はさらに固まる。どう考えても、今の野党では与党に対抗しきれない。そうするとますます国民の諦めが進んで、野党に対する遠心力が働いてくる。それがわかっているのに、なぜやらなかったのか」

「与党の中に解散を阻止した人がいる。与党にそういう動きが出てきた」

そして、まず地元茨城での野党共闘について語り出した。

今年の参院選で、茨城県選挙区には現職の藤田幸久(立憲民主党)がいたが、国民民主党から離党して立憲民主に入った藤田には、国民民主の反発が強かった。立憲は藤田ではなく新人の小沼巧を候補者としたが、国民民主との距離は広がる一方だった。

6月、茨城選出で今回非改選だった立憲民主の参院議員・郡司彰が中村に連絡を入れ、党の県連会長である難波奨二を紹介した。

「私だけではダメだ。浅野と青山、福島にもちゃんと案内してくれ」

中村はそう言って、自ら会合を用意した。

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