現在スウェーデンに留学し、セクソロジーについて学んでいる福田和子さん。2019年6月、「女性の健康世界会議で大衝撃!23歳が『日本ヤバイ』と痛感した理由」という記事で、WHOも推奨し、世界では一般的に使われている避妊成功率の高い避妊法や、投薬による中絶方法も認可されていない現状を伝えたところ、「そんな避妊法があることすら知らなかった」「中絶で掻把法を推奨されていないんて!」と多くの意見が寄せられた。

しかし、性の問題でも、しつけの問題でも先進国と言われるスウェーデンも、驚愕するような時代があり、それはついこの前の話だったというのだ。それはどういうことなのだろうか。そして、どんなふうに変わっていったのだろうか。

子供を産むことさえ
女性が決められない時代があった

今から約25年前、世界は大きな変化の時にあった。それも、私たち全員に関わることで。

その頃から世界的に、女性自身が「子供を産む」ことに対して十分な情報を元に考え、決め、実行できることが、基本的な権利として認識されるようになった。子供を産むか産まないか、産むならいつ、何人、どのくらいの間隔で産むか――。これは“リプロダクティブヘルスライツ(性と生殖に関する健康と権利)”とも呼ばれるもので、個々の生活の質、選択、尊厳、権利に重きが置かれている。それまで生殖に関わることはあくまで国家にとっての人口や経済の問題に限定して扱われてきたことを考えると、大きな進化とも呼べる違いがあった。

その変化を担ったひとつの契機が、25年前に、カイロで開催された世界人口開発会議(ICPD、カイロ会議)だった。

2019年の今年はそんな記念すべきカイロ会議から25年という節目となった。そこで、これまでの歩みを振り返り、残された課題へのさらなる取り組みを目指すという目的で、ICPD25がケニアの首都ナイロビで開かれたのだ。3日間のサミットだが、世界中170カ国から政府機関、NGO、ユース団体など含めてなんと約1万人の参加者が集まり、139のセッションが設けられるなど、会議は大盛況となった。

私は今回、そこにIPPF(国際家族計画協会連盟)ユースとして参加することが叶った。

私は以前、似た内容でカナダで開催されたウーマン・デリバーという国際会議にも参加し、こちらで記事を書き多くの反響を頂いた。その時はただただ日本が取り残されている絶望感に私は打ちのめされていた。
 
でも今回は、少し違った。今私たちがあって当然と思える「性と生殖に関する健康と権利」が確立すらしていなかった25年前からの振り返りにより、一歩一歩の重みを実感し、世界は変わっていけること、言い換えれば、「日本もまだ変われる」と感じられた気がしている。今回、なぜそんなポジティブな思いで私がいられたのか、ナイロビからの現地レポートをお届けしたい。

ナイロビで開催されたICPDにユースアクティビストとして参加した福田和子さん。写真提供/福田和子