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# 韓国

韓国、ついに「新興市場」がピンチ!ベンチャーが育たない残念な理由

大企業重視に文政権の政策が重なって…

足元で、韓国の株式市場、特に新興企業を集めた“コスダック市場”は不安定な展開になっている。

その状況は、米国、中国、わが国などの主要国経済と対照的だ。

主要国ではIT先端分野などで新しい企業が設立され、そこに経営資源が集まってきた。

それは、経済全体を成長させるためのダイナミズムでもある。

米国との貿易摩擦に直面している中国でも、新興企業の株価はだいぶ落ち着きを取り戻しつつある。

一方、コスダック市場の株価推移をみると、韓国では世界経済のダイナミズムに対応することが難しくなるだけでなく、新しいことにチャレンジしようとする心理までもが抑圧されつつあるように見える。

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新しい企業が育ちづらい韓国

年初から11月末までの間、韓国のコスダック指数は6%程度下落した。

足許、コスダック指数は2007年末の水準よりも低い。

それは、ベンチャー企業などの成長期待が高まりづらい環境が続いていることを示唆する。

見方を変えれば、韓国では人々が新しい発想の実現を目指して起業し、成長を目指すことが難しくなっていると考えられる。

新しい企業が育ちづらいと考える背景には、複合的な要因がある。

まず、韓国は財閥企業を過度に重視した経済運営を続けてきた。

過去の保守派政権は、財閥企業の経営を優遇してきた。

それは、輸出競争力を高め経済成長を実現するためには重要だった。

この状況が長く続き、大手企業にヒト・モノ・カネが集中しやすい構造が出来上がった。

代表的な財閥企業・サムスン〔PHOTO〕Gettyimages
 

また、韓国における企業の育成には、北朝鮮問題も無視できない影響を与えたはずだ。

基本的に、北朝鮮は体制維持のために核開発を重視していると考えられる。

北朝鮮と対峙する韓国の潜在的なカントリーリスクは軽視できない。

そのため、韓国は経済の長期安定を自力で実現することが難しく、状況によって日米などからの資金供給に依存してきた。

その中、海外投資家は経営基盤が整い、ある程度の経営体力を備えた財閥企業への投資を優先した。

韓国の金融機関にとってもそれは同じだろう。

その結果、韓国全体で経営資源が財閥企業に集中して経済格差が広がった。

その時々の状況に不満を募らせる世論は増え、国全体で新しい発想の実現を目指すことは難しくなったと考えられる。

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