小泉進次郎環境大臣の「ポエム」が、ついに国益を損ない始めた

背景にある、政治家と官僚のレベル低下
松岡 久蔵 プロフィール

海外の人がこれを素直に聞くと、『日本は努力してるけど、今回は達成できませんでした。私は世界でも最年少の大臣だし、子供も生まれて父親になるし、次の世代への責任感もあります。我々は脱炭素化にコミットしているし、次は必ず実現します』という風に受け取ると考えられます。

はっきりいって、これでは全く理解されないどころか、彼個人だけでなく、日本政府全体への信頼低下にもつながります。

 

国際社会の閣僚級会合での議論の文法は、まず結論を提示し、そこに至る理由を話していくのが一般的です。小泉氏の話の結論は『具体的な目標を設定できなかった』ですが、その理由は何一つ明示されず、具体的な情報がなく、何がしたいのかもわかりません。

これは日本人特有の『結果より頑張りを褒める』という文化に依拠するもので、『結論と論理』を求める欧米人が一番イライラする話法です。

日本の二酸化炭素排出抑制技術は世界トップレベルですし、決して世界の排出量抑制に貢献していないわけではない。科学的根拠さえ示せば、日本の貢献を具体的に主張しても十分に通用すると思います。

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小泉氏のような演説をしても、国際社会では『自分の意見がない無責任な国』と見られるのが関の山です」

さらに、小泉氏が「若いから」や「親になるから」という言い訳を持ち出したこともマイナス要因になる。

「良かれと思って入れたのでしょうが、政府代表の発言として何の価値もないどころか、『年配の人や子どもがいない人は、将来世代への責任感が薄い』と言っているようにも捉えられかねません。ポリティカル・コレクトネス(政治的正しさ)が重要視されている世界的な風潮の中で、不用意な発言だといえます」

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