ラグビーW杯の熱狂から2ヵ月。被災地・釜石の人々の「大切な一歩」

W杯よりも困難な挑戦は続く
大友 信彦 プロフィール

2000人強の観客でも、出店した飲食店では売り切れが続出した。駐車場、シャトルバス、路線バス……交通網の問い合わせへの対応も迅速とは言えなかった。

本当に6000人が押し寄せていたら、とても捌ききれず、パニックになっていたかもしれない。6000人規模のイベントを仕切るノウハウは、まだ釜石にはなかった。

階段を2段、3段飛ばしで駆け上がれたらいいだろう。だけど、そうしないのが東北人の気質だ。スタジアムをミニマムのサイズに戻したのも、その表れだ。一歩一歩、背伸びせず、だけどしっかり踏ん張って、前に進んでいく

ワールドカップのレガシーは残さなければならない。だけど、ワールドカップと同じやり方はできない。

たくさんの人に来てもらい、楽しんでもらうにはどんな準備が必要で、どんな情報を発信しなければならないのか――。

この試合は、それを学び、スタジアムを未来に活かし、被災地に活気を取り戻すための、新たな挑戦の第一歩だったのだ。