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「明日は晴れるかな?」その疑問、「偏微分方程式」でスッキリ解決!

世の中のしくみを解き明かす応用数学
理系にとっては「必修科目」ともいえる偏微分方程式。でも大学でそれを習う意義がよくわからなかった人もまた多いのではないでしょうか。

「へ〜んだ、偏微分方程式なんてわかったって何もいいことなんかないやい!」と思っているそこのアナタ! 偏微分方程式は、私たちの身近でも圧倒的に役立つ数学なのです!

天気予報からスイカの冷え具合まで、さまざまなことに役に立つ偏微分方程式の魅力を、『道具としての微分方程式 偏微分編』の著者である斎藤先生に語っていただきました!

そもそも、微分方程式ってなに?

みなさんは、微分方程式というとどんなイメージを持っているでしょうか?

「昔勉強したけど、今は関係ないや」という感じでしょうか。あるいは偏微分方程式なんて聞いても、「サッパリわからん! そんなこと知らなくても生きていける」と思う人もいるかもしれません。

ですが、意外と私たちの身のまわりでも役立っているのが、偏微分方程式なのです。

 

そもそも、微分方程式ってなんでしょうか。

「『微分』は微か(かすか)に分かって、『積分』は分かった積り(つもり)になりましょう」と昔から言われてきました。

この調子で言うと、微分方程式は「微かに分かる方程式」となります。もちろんそんなことはなく、微小に分けた時間や空間の範囲で成り立つ方程式を「微分方程式」と呼びます。

突然で大袈裟な言い方になりますが、私たちは、昨日と明日との間(時間)、そして空と陸との間(空間)、言い換えると、時空(time and space)のなかで生きています。

ですから、今この原稿を書いている私の時空の座標は、「2019年12月●日14時05分で、日本の東京都新宿区大久保3-4-1 W大学●棟3階の▲室を入って5mのところにある机の前に置かれた椅子の上」です。

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適当な場所に、時計の付いた直角座標軸を作れば、私の位置は(t, x, y, z)で表されます。時間と3次元の空間という「時空座標」の4つの数値(t, x, y, z)があれば、私は他の人と識別されます。

「偏微分方程式」なら周囲の現象を解明できる

微分方程式には、「常微分方程式」と「偏微分方程式」があります。英語で言うと、それぞれ“ordinary differential equation”と“partial differential equation”です。