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任天堂が「リアル店舗」へ力を入れ始めた理由

渋谷パルコ出店が意味するもの
田下 広夢 プロフィール

情報発信拠点×強力な集客装置

Nintendo Tokyoは任天堂のゲーム人口拡大路線が成功した象徴であるとともに、さらなるゲーム人口拡大のための戦略的一歩であるとも言えます。多くの人が買い物に訪れ、グッズがよりたくさんの人に触れれば、それだけ任天堂のIPが広がっていく機会となります。

任天堂はかつて頑なに自社開発の専用機にだけゲームをリリースしてきた方針を転換し、モバイル端末向けにゲームを開発し始めた時、その理由を、任天堂IPに触れるユーザーを増やすためであると説明しました。

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そういう意味では、グッズの展開も、任天堂IPに触れる機会を増やす施策の1つですし、これまで例えばカジュアル衣料品メーカーのユニクロとコラボするなどして、広い層の目に留まる機会を作ってきた流れの中に、渋谷パルコ出店もあるように思えます。

任天堂は、2019年11月1日に開催した決算説明会にて、Nintendo Tokyoを国内における情報の発信拠点と位置付け、グッズ販売だけでなく、イベントなども開催していく予定であると説明しました。そして、Nintendo Tokyoという名前が示す意味を考えれば、今後、海外を含んだ各地域への展開も容易に予想できるでしょう。

 

渋谷パルコのCYBERSPACE SHIBUYAにもう一度目を向けてみると、同じフロアのポケモンセンターは株式会社ポケモンが運営する先駆者的存在ですが、CAPCOM STORE TOKYOは、カプコン初の直営公式グッズショップとなっています。当然、これらを出店するメーカーは、相乗効果で、大きな集客の流れができることを期待していると思われます。

渋谷パルコの試みがうまくいくと、これを試金石として、ゲーム業界的には自社IPとの接触機会を増やす情報発信拠点として、大型商業施設にとっては強力な集客装置として、ゲームメーカー直営店が増えていく流れもできていくかもしれません。