【イギリス総選挙】保守党圧勝も…「EU離脱問題」はまだ終わらない

「まだ離脱していないの?」と聞かれて
小林 恭子 プロフィール

保守党大勝、最大野党は大敗退

12日に行われた総選挙。通常であれば生活をよりよくする政党はどの政党かが最大の焦点となるが、保守党が悠々と単独過半数を取る一方で、目立ったのが、最大野党・労働党の大敗ぶりだ。

労働党は59議席を失い、203議席に縮小してしまった。「ブレグジットを実現させよう!」というジョンソン首相のフレーズが、従来は労働党が強いイングランド北部の人に大きくアピールした。

労働党の下院議員の多くは残留派だが、選挙区の有権者が離脱を選んだ「ねじれ現象」が起きており、イングランド北部は特に離脱派が多かった。逆にいうと、保守党は、通常は保守党嫌いでも、離脱を支持するイングランド北部の有権者を切り崩すことができたのである。

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なぜ労働党はこれほどまで敗退したのか?

一つには、開票後の労働党議員らのコメントを参考にすれば、「再度の国民投票を約束したから」だ。

実は、労働党はブレグジットについては「中立」を今回は維持した。前回2017年の選挙では離脱実行を公約したにもかかわらず、である。

ジェレミー・コービン労働党党首は党内外の離脱派・残留派の両方の支持を得ることを主眼にしつつ、再度の国民投票を支持する議員らの声も尊重した。

そこで、労働党が政権を取った場合、まずより良い離脱協定案をEUと交渉した上で、これでいいかどうかを国民に聞く、つまりは再度の国民投票を行うと約束した。そして、その結果を尊重すると。