中国人観光客が、日本の電車・バスに「感動している」意外なワケ

彼らからは日本がこんな風に見えている
中島 恵 プロフィール

彼女はこんなふうに「日本の旅で“最も印象深かった出来事”」を語ってくれた。

JRや地下鉄の車内でときどき見かける、日本人にとってはありふれた光景――。だが、これらが中国人にとっては驚きなのだ。

 

新幹線の「清掃員」がすごい

とりわけ最近、中国のSNS(ウィーチャット)を見ていると、日本の電車など公共交通機関で見た出来事について投稿している人が増えている実感がある。

こうした変化には、中国人が海外旅行慣れしてきて、外国の表面的な部分だけではなく、細かいところにまで目が行き届くようになってきたこと、そして、社会に余裕が出てきて生活水準が日本に近づいてきたことが関係しているかもしれない。

さて、私が知るかぎり、この類の投稿で最も多いのは、新幹線が終点に到着したとき、プラットホームで横一列に並んで待っている清掃員を賞賛するものだ。

杭州から旅行にきた40代の男性は、清掃員の清々しい姿に思わず息をのんだという。

「同じ制服を着た清掃員の方々が手に大きなゴミ袋と清掃用具を持ってビシッと立っていますね。新幹線のドアが開いて外に出ると、丁寧におじぎをして、ゴミを受け取ってくれる。乗車する前にも、車内でテキパキと清掃しているところが見えるでしょう? あれが何とも心地いいというか、うれしいんですよ」

〔PHOTO〕iStock

たしかに私も同感で、清掃員に対して感謝の気持ちを抱く。日本人でも同じように感じる人は多いのではないだろうか。一方で中国の新幹線(高速鉄道)は、発車ギリギリにならないとホームに出られない仕組みだし、ホームには清掃員の姿も、売店も、何もない。日本の新幹線のホームとはかなり様相が異なるのだ。