2019.12.24

ウイグル人権法案、じつは「日本企業」が他人事とはいえない可能性

米国は本気だぞ
大原 浩 プロフィール

日本企業への影響…?

ユニクロと良品計画が、そんな新疆で生産された綿を使用した疑いがあるということで糾弾されている。

もちろん、疑いがあるのはこの2社だけではないのだが、単なる管理不行き届きにしても、あまりにも「人権問題」に疎いことが、厳しく糾弾される理由となっている。

ニューズ・ウィーク日本版11月26日の記事によれば、「11月初めにはオーストラリアの公共放送ABCが、無印良品とユニクロが『新疆綿』の名を付けた製品を売り出して波紋を呼んでいる」と報じた。

無印良品は5月に「新疆綿」シリーズを発表。ユニクロは「『高品質で知られる新疆綿を使用』という宣伝文句のシャツを販売している」という。

 

また、大紀元〈EPOCTIMES〉は、11月7日の記事で、「11月3日、人権団体ヒューマン・ライツ・ウォッチの中国担当ソフィー・リチャードソン氏はSNSで、日本のブランド「無印良品」と「ユニクロ」は、新疆綿を使用したアパレル製品を宣伝しているが、「多くの人々に強制労働や宗教迫害をほうふつとさせる」とし、不適切だと批判」と報道している。

なお、豪ABCの取材に対して、無印良品の広報担当は「最近の問い合わせを受けて、新疆地域(のサプライチェーン)に関する状況調査を行っている」としている。

さらに、ユニクロは、豪州、米国と中国を含む各国が生産した綿を使用しており、「新疆地区の企業とパートナーシップを結んでいない」と説明しており、現在は新疆綿の文言を外していると報道されている。

「新疆」とはもちろん「天井の無いアウシュビッツ」と呼ばれる地域である。

実際に強制収容所(あるいは関連施設)で生産されたのかどうかはあくまで「疑惑」だが、そのような地域の名称をブランドや広告・宣伝につかう日本の人権感覚の欠如(人権で商売をしている「人権屋」ははいて捨てるほどいるが……)は目を覆いたくなる。

第2次大戦中に、塀の外で生産されたからと言って、「アウシュビッツ産」と誇らしげに自慢するようなものである。

実はこの問題の根は深く、広範囲に及ぶ可能性がある。「中国産の綿はインドに次いで世界の2割を占め、その8割が新疆産だとされる」からだ。

日本のアパレルは、ベトナムやバングラディシュなどへの分散の努力が続けられてはいるものの、かつては90%の生産が中国で行われでおり、現在でも依存度は高い。

「新疆綿」は、ほとんどの中国産の綿に含まれていると考えられ、日本のアパレルメーカーは相当な警戒が必要であろう。

もちろん、ウォールストリート・ジャーナルはじめとする米国メディアが名指しした企業には、アディダス、H&M、GAPなどの世界的大手も含まれており、世界的大問題になりつつある。

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