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米中の新たな戦場「ウイグル人収容所」問題、中国共産党が弱腰のワケ

貿易戦争もヤマ場を迎える中…

中国共産党「内部文書」が続々流出

中国のウイグル人弾圧問題が、強い批判を浴びている。米紙ニューヨーク・タイムズと国際調査報道ジャーナリスト連合(ICIJ)が11月に相次いで、中国共産党の内部文書を基に実態を暴露した報道がきっかけだ。いったい、何が起きているのか。

中国共産党によるウイグル人弾圧については、国連の人種差別撤廃委員会が昨年8月、推計100万人のウイグル人が強制的に収容所に拘束されている、と指摘し、改善を求めた。人権保護団体のヒューマン・ライツ・ウォッチ(HRW)も、施設での虐待を報告していた。

 

それでも、弾圧の実態は闇に包まれていたが、ニューヨーク・タイムズが11月16日、中国共産党の内部文書を基に詳しく報道し(https://www.nytimes.com/interactive/2019/11/16/world/asia/china-xinjiang-documents.html)、直後の24日にも、ICIJが同じく内部文書を基に収容所の運営や人工知能(AI)を駆使した拘束の方法などを報じた(https://www.icij.org/investigations/china-cables/)。

ニューヨーク・タイムズとICIJが入手した文書が同じものかどうか不明だが、報道を見る限り、少なくとも一部は重なっていない可能性がある。ニューヨーク・タイムズは「匿名希望の中国政治指導部のメンバーから入手した」と書いている。

新疆ウイグル自治区・カシュガルの街(Photo by gettyimages)

これらの報告や報道がきっかけになって、米議会下院は12月3日、ウイグル人弾圧を非難するウイグル人権法案を407対1の圧倒的多数で可決した。法案が成立するには、上院でも可決し、最終的にトランプ大統領が署名する必要がある。

大統領弾劾問題を抱えているトランプ氏は、下院で弾劾訴追が可決されれば、上院で与党・共和党の造反による大統領解任を防ぐために、香港人権・民主主義法案と同じように、ウイグル人権法案についても、最終的には署名する可能性が高い。

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