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【研究結果】本当に何かを習得したいなら、学習ではなく〇〇が効果的

英語学習の科学
中田 達也 プロフィール

100年以上の歴史を持つ「テスト効果」研究

テストが記憶を促進するという現象は、実は目新しい発見ではありません。テスト効果に関する最初の研究は1917年に行われており、この分野の研究には100年以上の歴史があります(*3)

一方で、「テストが効果的な学習法である」という主張が直感に反するためなのか、テスト効果に関する研究は今なお多くの人々の関心を集めています。

例えば、New York Timesでは、2011年1月20日にテスト効果に関する解説記事が掲載されました。記事のタイトルは、“To Really Learn, Quit Studying and Take a Test”というものでした。つまり、「本当に何かを身につけたい(learn)のであれば、学習(study)はやめてテストを受けよう」ということで、テストが効果的な学習法であることが端的に示されています(*4)

なお、「テストで記憶が促進されるといってもそれは表面的な理解にとどまり、深い理解は促されないのではないか」といった批判がされることもあります。しかしながら、テストは表面的な内容理解のみならず、深い理解をも促進することが研究から示されています(*5)

「テスト」というと何かとネガティヴな印象を持たれがちですが、非常に効果的な学習法であることが数多くの研究から示されています。外国語学習に限らず、あらゆる学習にテストを取り入れることで、記憶保持を飛躍的に高めることができるでしょう。

 

【さらに詳しく知りたい方に
書籍『英単語学習の科学』(研究社)では、今回ご紹介した「テスト効果」など、第二言語習得の知見に基づいた効果的な英語学習法(特に、英単語学習法)をご紹介しています。効果的な英語学習法に興味がある方は、ぜひご一読ください。

(*3)Gates, A. I. (1917). Recitation as a factor in memorizing. Archives of Psychology, 6.
(*4)Belluck, P. (2011). To really learn, quit studying and take a test. The New York Times. http://www.nytimes.com/2011/01/21/science/21memory.html
(*5)Karpicke, J. D., & Blunt, J. R. (2011). Retrieval practice produces more learning than elaborative studying with concept mapping. Science, 331, 772–775.