高須院長が初めて語る「僕は『全身がん』とこうして戦ってきた」

「自分の体は実験台です」
高須 克弥 プロフィール

現実問題として、美容外科にはトラブルがつきものです。たとえば、「想像していたような顔にならなかった」「二重になったけど、イメージと違う」という不満を持たれる患者も少なからずいます。そこで、高須クリニックではまだWindowsが発売される前からシミュレーションソフトを開発し、完成予想図を見せていました。

しかし、一番説得力があるのは医者自らが治療の効果を証明することです。僕が新しく導入する美容整形や若返り手術をいち早く体験し、「こんな感じになりますが、やってみますか」と見本になって判断してもらうのが一番わかりやすい。

 

悪質クリニックと医療事故の現実

開業から四三年が経ち、「隠れてこそこそ受ける、後ろめたい医療」だった美容整形は、「エステ感覚で気軽に受けられる、人を幸せにする明るい医療」というイメージに変わりました。かつて「医者のクズ」と扱われた美容外科の人気もうなぎのぼりで、新規クリニックの開業が相次いでいます。

しかし一方、新たな問題も生まれています。美容外科治療というのは、医師免許さえあれば誰でも行うことができるため、異業種からの参入者も増えました。

たとえば、大学病院も新規参入組のひとつです。その昔、大学病院の医者は「美容外科なんてものは医者がやることではない」と我々を見下していましたが、財政状況が厳しくなった結果、続々と美容外科に参入してきました。

こうした状況は熾烈な顧客争いを呼び、患者を無視した治療を行う悪質なクリニックも生んでいます。現在、美容外科クリニックはこぞってインターネット広告に熱心ですが、インターネットに掲載された甘い情報を見て足を運んだところ、強引な勧誘に遭い、さらに治療トラブルに巻き込まれてしまったというケースは少なくありません。