日本の漫画は、海外コンテンツ市場で「本当に」戦えているのか

講談社の中の人に聞いた
マガポケ プロフィール

まずは「知ってもらう」ことから

――動画配信サービスのアニメが入り口なんですね。

森本:日本の漫画が海外で普及しはじめたのは、いまからだいたい20年前からです。海外は一部の国を除き日本と違ってあちこちに書店があるという状況ではないですし、漫画コーナーも日本のように充実しているわけではありません。大多数の人にとって漫画が簡単に買えるという環境にはないのが実態です。そんな不便な環境で、作品を探してまで買ってくださる人達はよほどコアなファンに限られます。

海外でコミックが買えるお店の一例(メキシコ)
 

それが、アニメのおかげで作品を知る機会が格段に増え、より深く知るために漫画を読んでみたいという人が増えていることは間違いありません。結果、漫画市場が拡大するという構図があります。

加登:ユーザーの視野が広がってきた、ということもありますね。以前では受け付けなかったジャンルのものを吸収できるようになった、とか。

――海外ではどのような作品が支持されているのでしょうか。

森本:「海外全体でこれ!」とひとくくりにはできませんが、講談社作品で言いますと『FAIRY TAIL』『進撃の巨人』の人気は高いです。『FAIRY TAIL』は2018年末時点で、世界発行部数6000万部を超えています。特にフランスで人気が高く、700~800万部売れています。『進撃の巨人』は海外22カ国、合計で1200万部が売れています。

また、『七つの大罪』などファンタジー系のものは欧米、アジアを問わず様々な国・地域で強いです。一方台湾、韓国、タイなどアジア地域では『金田一少年の事件簿』がいまでも大人気で、アメリカでもアジア系アメリカ人を中心に人気があります。