日本の漫画は、海外コンテンツ市場で「本当に」戦えているのか

講談社の中の人に聞いた
マガポケ プロフィール

7~8年で急成長

――日本と比べて、海外で漫画はどのぐらい人気なのでしょうか。

森本:市場の規模を金額で見てみますと、日本は約4400億円、海外は合算して約1000億円弱ではないでしょうか。もっとも大きいアメリカでも約250億円ほどです※1。日本のほうが圧倒的に売り上げが大きいことが分かります。

 

一方、成長率を見てみますと、講談社だけ見ても、ここ7~8年ほどで海外漫画出版関連の売り上げは全体で3倍以上に伸びています。地域別に見ると、7年間でアメリカで約7倍、ヨーロッパは2.6倍、中国を含むアジアは2倍といった数値が出ています。

国別の売り上げは、北米がもっとも高く全体の25%のシェアを占めます。次いで僅差でフランス(22%)、韓国(15%)、ドイツ(8%)、中国(6%)といった感じで続きます。以前はアジア地域の比率がもっと高かったのですが、最近は欧米の比率がかなり高くなっていますね。

アニメ配信のプラットフォームが続々と

――ここ7~8年で急激に成長した背景には何があると考えていますか。

森本:いろいろ考えられますが、最大の要因は、日本のアニメを配信する動画プラットフォームサービスが増えたことではないでしょうか。

Netflix (ネットフリックス)をはじめ、Amazonプライム・ビデオといったさまざまな動画を観られるサービスや、Crunchyroll(クランチロール)や中国のbilibili(ビリビリ)など、アニメに特化した配信サービスも出てきています。

作品ごとに都度課金が必要だと本当に観たいものを厳選するでしょうが、サブスクリプションサービスであえれば、あれもこれも手軽に観られるということがあります。

その結果、これまでアニメや漫画について知っていたが観たことがなかったような人たちがアニメを視聴できる機会が以前より格段に増えました。好きになればなるほど続きが気になったり、深く知りたくなって原作を読んでみたくなる。それで、現地で出ている漫画を購入する、という流れができていると思います。

※1 講談社推定