日本を襲う「海の異変」マグロ・イカ・サケ…漁獲激減の恐ろしい意味

これは何かの「前兆」なのか
週刊現代 プロフィール

「咬まれると吐き気を催したり、呼吸困難に陥ったりする恐れがあり、絶対に触らないでください」

神奈川県横須賀市がホームページ上でそう警告するのは、猛毒を持つヒョウモンダコについて。本来亜熱帯に生息する危険なタコが、神奈川県沖で相次いで発見されている。

このタコの体長は10㎝程度と小さいが、唾液にフグと同じ猛毒「テトロドトキシン」を持つ。嚙まれても食べても危険で、海外では死亡例も発生しているほどだ。

さらには、「海のダイヤ」と呼ばれるマグロにも異常が発生している。

青森県大間町といえば誰もが知るクロマグロの産地だ。しかし、その大間のクロマグロの水揚げ量が、今年は前年比で6割も減少してしまったのだという。

 

戦後最低の水揚げ量

大間町など日本近海で獲れる太平洋クロマグロは、乱獲などの影響もあり、その数が激減している。

国際自然保護連合から「絶滅危惧種」に指定され、水産庁は、都道府県ごとに「漁獲枠」を設け、全国津々浦々まで厳格な数量管理を行っている。

最近の大間町では、40隻が漁に出ても、釣れるマグロはわずか4~5本という日が珍しくなく、事態は深刻だ。

異変は九州でも起きている。長崎県で20年以上定置網漁業を営んできた石田水産社長の石田和広氏が語る。

「五島列島では10年前まで、1日最大10トンのスルメイカが網にかかりました。獲りきれないくらいの大漁で、当時は約6000万円ある売り上げの半分をスルメイカが占めていた。

ですが、徐々に漁獲量が減っていき、最近ではパタッと獲れなくなってしまった。現在では、ほぼゼロです」