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日本を襲う「海の異変」マグロ・イカ・サケ…漁獲激減の恐ろしい意味

これは何かの「前兆」なのか

四方を海に囲まれた日本列島で、私たちは豊かな海の恵みを享受してきた。しかしその海は今、大量死や外来種の侵入などで危機に瀕している。続々と起こる異変は凄惨な異常気象の前兆なのか。発売中の『週刊現代』が特集している。

「地獄絵図です」

「富山湾では、時々リュウグウノツカイという胴長の深海魚が打ち上げられますが、今年はちょっと異常です。去年まで多くて4体の発見ペースで、見つからない年もあった。それが今年は、すでに13体も打ち上げられています」

こう語るのは、魚津水族館の館長を務める稲村修氏だ。

リュウグウノツカイは、東南アジアなど南方系の魚で、太平洋の比較的暖かい海域に生息している。稲村氏が言うように、死んだ個体が浅瀬に打ち上げられることは時折あるが、それが13体にもなると話は別だ。

「回収したリュウグウノツカイは水族館で展示をすることも多いのですが、今年はあまりに多く発見されたので、お祭りムードというよりも、『こんなに発見されて大丈夫か』という心配の声のほうが多いです。

富山湾を含む日本海や、太平洋の生態系そのものが変わってきているのかもしれません」(稲村氏)

 

いま、日本近海で「異変」が相次いでいる。

12月2日には、兵庫県西宮市の御前浜公園の海岸で数万匹にも及ぶイワシの死骸が見つかった。

イワシ以外の魚はほとんど死んでおらず、水中の酸素などの数値にも異常はみられなかったため、未だに事態の真相は不明だ。

海岸の整備を行った尼崎港管理事務所の竹田純一氏が語る。

「発見当時、周辺には強烈な生臭いにおいが立ち込めていました。魚に群がる鳥も大量にいて、まさに地獄絵図だった。堺市など複数の自治体の職員とも協力しましたが、全て片付け終えるまでには3日もかかりました」

異変は海の生物が「死んで」しまうだけではない。「いてはならない」生物が日本近海で見つかる事態も生じている。