8年追い続け…誰よりも「カラーコーン」を偏愛する女性から見た世界

意味のわからない人【1】

私は「無駄づくり」ということを6年ほどやっている。「寝ながらポテチを食べられるマシーン」や「札束で頬を撫でられるマシーン」など、無駄なものを作ってはSNSにアップするのがライフワークだ。

なんとなく始めた無駄な物を作るという行為が、だんだんと自分自身のアイデンティティになり、それに伴って、生活の中の「無駄」に価値を見出すようになった。怠惰な気持ちもお金に対する欲求などのネガティブな感情だって無駄づくりのタネになる。負の感情に、価値を見出しているのだ。

世間の人から見ると、無駄なものを作る私は”意味のわからない人”かもしれない。だが、私には(まだ、なんとなくだけれど)意味や価値、道理があって無駄づくりをしている。

世の中には、普通は見向きもしないものに自ら価値を見出して勝手に楽しむ――。そんな人たちがたくさんいるのではないか。インターネットを見ていたり友達と話しているとそう感じるときがある。

外野にいる私にとっては”意味のわからない人”だけれど、当人に話を聞くことで、意味がわかってくるのではないか。そして、そこから一人ひとりが考える”価値”を知れるのではないだろうか。

カラーコーンへの偏愛

 

会社員として働くおかだゆかさんは、カラーコーンを偏愛している。

道路や工事現場などにあるイメージのカラーコーン。毎日のように見ているとは思うが、都市風景の一部に溶け込んで、気に留めたことなどない。

おかださんのツイッターアカウントをのぞくと、街にある様々なカラーコーンの写真とポエムのような一文がたくさん投稿されている。縄で雑につながれた二つのカラーコーンの写真には「引っ張っていってください。」電信柱の後ろから顔を覗かせているそれには「表舞台に出ていく準備をしよう。」

無機質なカラーコーンの写真も、たった一言によって感情や心情が現れてくる。おかださんのツイートを見ていると、そんな不思議な感覚に陥る。