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長年の痛みがどんどん消える自律神経「驚きの改良法」

谷川浩隆の「歩いて治す」診療室

40代の働き盛り、IT企業でプログラミングの仕事をしている男性の患者さん、Cさんは数年前から重い肩こりに悩まされてきました。
端末を見ながらキーボードを操作する業務がほとんどですが、仕事を始めて1時間もすると肩が張ってきます。さらに続けていると背中全体が板のようにパンパンになり、仕事を終えるころには頭痛や手のシビレ、目の奥の痛みが出てくることもあります。

(photo by iStock)


いろいろな医療機関を受診して、お薬や注射、ペインクリニックでのブロック療法、はては筋膜リリースまで受けに遠方の医院にも通ったのですが、治療を受けてしばらくすると、すぐにもとどおりの症状が出てしまうということで私のクリニックを訪れました。

私が奨めたのは「ウォーキング」。「ウォーキングをしている自分の今だけを見つめてみてください」というアドバイスをきっかけにCさんがウォーキングを始めると、長年の痛みがどんどん消えていきました。

実は慢性の痛みには、自律神経の不調やストレスが影響していることが多く、心理的なアプローチが効果があることが多いのです。よく使われる言葉なのに、あまり知られていない自律神経について、さらにウォーキングと自律神経の関係について、今回は解説しましょう。【前篇はこちら】

 

自律神経はこころとからだをつなぐネットワーク

神経は大きく分けて体性神経と自律神経の2種類があります

神経には体性神経と自律神経がある

体性神経は運動神経と感覚神経に分けられます。運動神経は「動かす」神経、つまり脳からの命令によって筋肉を動かします。神経学では脳のことを中枢といい、脳からの命令によって動く胴体や手足、内臓器などを末梢といいます。

運動神経は中枢から末梢に向かって働くので、遠心性神経といいます。これに対して感覚神経は「感じる」神経、つまり熱い、冷たい、痛いなどの感覚を脳に伝える神経です。こちらの方向は末梢→中枢ですので求心性神経といいます。

体性神経の特徴は、運動神経にしても感覚神経にしても、「意識の中で働く」ということです。人が「手を動かそう」とか「痛みを感じる」といった意識的な働きの中で作動する神経です。