日本の若者たち、いよいよ「大企業離れ」が止まらなくなってきた…!

これから日本はおもしろくなるぞ
藤野 英人 プロフィール

アメリカでは大企業を選ぶのは「下の層」

この渡邉さんの話があったからこそ、私は今回のスカイマティクス社のMBOにおいて三菱商事はとてもよい決断をしたと思っています。

第一に、三菱商事はスカイマティクス社の株式の一部を保有し続けますから、スカイマティクス社が上場すれば大きな収益を得るでしょう。しかしメリットはそれだけではなく、今回のように「若い才能を育て、世に放った」ということそのものが三菱商事の社内を活性化させると思うのです。

 

私は個人的にスカイマティクス社への投資を決めたわけですが、これは同社のドローン技術が大きく成長し、投資のリターンを得られるであろうことが前提にあります。それに加えて、「大企業に入って頑張り、そこからスピンアウトして独立したりMBOにしたりすることによって、サラリーマンからオーナー起業家になる」という道が示されることに意義を感じたことも大きな理由の一つです。

このような道がひらければ、それだけ起業家が出てきやすくなるからです。

2000年頃、アメリカではハーバード大学やスタンフォード大学、コロンビア大学などを卒業した優秀な学生たちのトップ層が自分で起業したりベンチャー企業に入ったりするようになっていました。その次の層がコンサルティング会社や投資銀行に行き、次の層が中堅企業に行き、大企業を選ぶのはさらに下の層になっていたのです。

一方、当時の日本では最も優秀な層は官公庁か大企業に行くのが当たり前で、起業するのは一部の「変わり者」だけでした。

そこから20年近く経ち、アメリカと日本はそれぞれどうなったでしょうか?