冬のボーナス「過去最高」でも、衰退途上国・日本の未来はヤバい理由

向こう3年で何が起きるのか…
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さらば、ホワイトカラー

また、団塊ジュニア世代が50代に突入し始める'21年ごろから企業の人件費はピークを迎える。経済評論家の加谷珪一氏は、人件費の高騰を嫌う企業がこれから3年で容赦のない「首切り」を進めるだろうと予測する。

「今年1月~6月で、上場企業の早期退職募集人数が約8200人にのぼりました。半年で'18年全体の早期退職募集人数の倍近くに達したことからも、上場企業の人員整理が急速に進んでいることがわかります。

実際、9月にはキリンホールディングスとキリンビールが45歳以上の管理職を対象に、希望退職者を募集することを明らかにしました。

驚いたのは、業績が絶好調であるにもかかわらず、キリンがこのリストラを進めたことです。これは『なにがなんでも雇用を守る』という日本的な経営がまもなく終わりを迎えるというサインだと思います」

 

今年4月には経団連の中西宏明会長が「企業が今後、終身雇用を続けるのは難しい」と発言。これは単なる予測や脅しではない。産業界の「残酷な決意表明」と受け取るべきだろう。

人口構造の変化に加え、技術革新もこうした流れを後押しする。今後はホワイトカラーの仕事は人工知能と外国人労働者に次々と奪われていく。経済アナリストの中原圭介氏が解説する。

「世界との競争に勝つために、いま大企業が求めているのは、国際的にも通用する専門性を持った優秀な人材です。それも国籍は日本に限りません。

先日、インド進出を表明したユニクロの柳井正社長が、有明本部で働くIT関連社員のうち、半分はインド人、3割近くを中国・台湾人にしてもいいと発言して波紋を呼びました。

ITだけでなく、マーケティングやブランディングなどの分野でも、数千万円の高い給与を払ってでも優秀な人間を採用したいという動きが加速するでしょう。

このように、専門性の高い職種の人は、今後有能な外国人との競争を余儀なくされます。一方で、単純労働や小売店の店員などは、自動化によってその半分程度は仕事そのものがなくなることになるでしょう」

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