恋愛で「負けたくない」と思うのは危険

根本 でも、そうじゃないほうが生きやすいと思います。それに私、こんなに恋愛をテーマにした作品ばかり書いてますけど、常に恋愛していたいってのはないんです。好きな人がいれば一緒にいたいし、いなけりゃいないで、友達と一緒にいればいいし、一人でもいい

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坂井 私も、あまり恋愛体質じゃないです。相手から言ってもらって、そこから「いいのかな?」って思うことのほうが多くて。自分から「恋していたい」みたいな感じはなかったと思う。ねもちゃんは、好きなタイプの変化ってある? 

根本 あんまり一貫してない感じ。あ、でも根本的な好みはあるかな。ちょっとダメな人を見ると助けてあげたくなったり。その“ダメ”のレベルを、ちょっとずつ調整……しているんじゃないですか(笑)。あと、ダメでも“これがあると許せる”っていうものがあるとまた違ったりするし。恋愛体質の人って、数珠つなぎに恋愛していくじゃないですか。だから苦しんじゃうんだと思う。たまには数珠を切らないと。

撮影/山本倫子

坂井 そうなの。恋愛以外にも楽しいことってたくさんあるからね。

根本 特に、女性にお芝居はお勧め! 自分のことが書かれているかも、って思えるかもしれないし。一人になると、視野が狭くなっちゃうから。
坂井さんは結婚前と後でときめきとかって変わりましたか?

坂井 確かに、ときめきたいって今でも思う。ただ、その生きる活力になりうる人間の執着も、結婚して家族になると、別の形が見えてくるんです。

恋愛の楽しさってずっと続かないじゃないですか。恋愛の楽しさが変化すると、振られたくないとか、嫌われたくないとか、すごく負の執着に変わっていくことって多いじゃない? だから、「こいつひどいやつかも」って薄々気付いていても、別れを決断できなかったりとか。そういう「負けたくない!」みたいな気持ちも、生きる活力にはなるから素敵だけれど、この年齢になってみると、私は「負けるが勝ちだよ」って思う。女性は、幸せになりたければ、相手の男に、「あれ?」って思った瞬間に、見切るべきです(笑)

「負けたくない!」って思いで、苦しい恋愛をずるずると引きずっている人には、「負けとけ、負けとけ、あとで勝てるよ」と私は言いたい。「あなたを苦しめる人なんか絶対ダメだよ。私もそこに執着してきたから気持ちはわかるけど、あなたの脳裏に浮かんだ“はてなマーク”は絶対正しい」って。中年期にも突入し、まあまあ、いろいろ経験した大人の私から言えることはそれくらいかしら。あと、恋に悩む人には、私もねもちゃんの舞台をお勧めします(笑)!


今、出来る、精一杯。
根本宗子主宰の月刊「根本宗子」。その全ての公演において根本が作・演出を務め、派生ユニットや実験公演も含め、これまでに実に40 作近い作品を上演してきた。2019 年、劇団旗揚げ10 周年を締めくくる記念興行として、13 年、15 年と劇団の節目に再演してきた代表作を音楽劇としてリメイク。スーパー「ママズキッチン」のバックヤードと、仕事の続かないヒモ男・安藤雅彦の自宅を舞台に、登場人物たちが自分のやり方で生きることを模索する、精一杯の群像劇。一夫多妻制アイドル『清 竜人25』での活動や数々の楽曲提供・プロデュースでも活躍する清 竜人が、俳優として演劇作品に初出演。劇中の音楽も担当する。12月13日~19日まで。

月刊「根本宗子」第17号『今、出来る、精一杯。
作・演出:根本宗子
音楽: 清 竜人
出演:清 竜人  坂井真紀 
伊藤万理華 瑛蓮 内田 慈 今井隆文 川面千晶 山中志歩 春名風花 
小日向星一 根本宗子 
riko 天野真希 田口紗亜未 
水橋研二 池津祥子 
演奏:岩永真奈 大谷愛 二ノ宮千紘 三國茉莉
12/13~19◎新国立劇場 中劇場
〈料金〉S席8,000円 A席6,500円(全席指定・税込・未就学児童入場不可)
〈公式サイト〉http://www.village-inc.jp/imadekiru/