動物は「命あるもの」なのに

突然のめぐちゃんとの別れを、Aさん家族が受け入れるまでには、時間がかかったという。「強制執行」から半年以上、今も続く悲しみや喪失感の中、批判も覚悟の上で、Aさんが「めぐちゃん事件」の結末を公開したのには、理由がある。

ひとつは、めぐちゃんのことを心配し、応援してくれた人たちに対する報告と、感謝を伝えるため。

もうひとつは、この事件を通して、ひとりでも多くの人に、「動物たちの命」について考えていただきたい……という願いからだという。

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動物を“物”として扱う日本の法律。 

法律以前に、動物を“物”としか見ない人たちもいる。

いたずらやストレスのはけ口として動物を虐待する人間。悪質なブリーダー。軽い気持ちでペットを飼い、いらなくなったら放り出す無責任な飼い主……。
そういった人たちへの抑止力となるように、まずは法の上で、動物たちを、”物”ではなく、“命”と認めることが必要なのではないだろうか。

何も、江戸時代の「生類憐れみの令」のような、極端な動物愛護法を望んでいるわけではない。
せめてもう少し、動物の命を尊重してほしい。
心ある、ひとつの”命”なのだと、法律の上でも認めてほしい
法律は、変わらないものじゃない。何かがきっかけで世論が動き、法改正につながるというケースも少なくはない。

元気に走り回れた時代のめぐちゃん 写真/AさんFacebookより

つい先ごろも、危険な「あおり運転」が相次いで問題になったことから、警察庁は道路交通法の改正を進めることになったという。

悲しい結末となってしまった「めぐちゃん事件」だが、この事件をキッカケに、動物に対する法律の現状に目を向けてくれる人が、少しでも増えればいいと思う。
ひとりひとりの知識や意識が変わっていくことで、何かが少しずつでも動いて行くことを……、Aさんご家族と共に願っている。

そして何より、めぐちゃんを引き取った元飼い主の女性が、過去の後悔の分までめぐちゃんを愛し、めぐちゃんの最期の時間に寄り添ってくれることを信じて。
めぐちゃんの幸せを、心から祈りたい。

折原さんとこりき。折原さんはこりきの前にリキ丸を看取った経験もある。ペットと人間がともに幸せに暮らせるように、考えなければならないことがある 写真提供/折原みと