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文在寅の支持者は怒っている…韓国がアメリカの態度を見誤ったワケ

今、日本に求められる「覚悟」とは

日本は韓国に勝てるのか

12月8日(米国時間7日)、真珠湾攻撃から78年となる日、ハワイ州真珠湾で追悼式典が開かれた。オバマ米大統領が広島を訪問した後の2016年12月、安倍首相が真珠湾を訪問しているが、今や戦後の和解に基づく日米の友好関係を確認する場として定着している感もある。

出席者の中で、ハリー・ハリス駐韓大使が特筆されていた。確かに目を引く。なぜ駐韓大使が、真珠湾攻撃78周年で挨拶をするのか。どうやら前アメリカ太平洋軍司令官という立場から、出席したらしい。

ハリス大使は、現役の太平洋軍司令官の時代にも、真珠湾における式典で挨拶をしている。日系と言われるが、日本人の母と米国軍人を持つ日本生まれの太平洋軍司令官であった。真珠湾には特別な思い入れがあり、それを周囲もよく認知しているのだろう。そこで退役した後であっても、招かれて挨拶をした、ということらしい。

ハリー・ハリス氏〔PHOTO〕gettyimages

しかし、ハリス氏は現役の駐韓大使である。歴史問題を起因とする日韓対立で発生したGSOMIA破棄問題では、韓国に強力な圧力をかける発言を繰り返し、韓国政府から呼び出されて苦情を言われた、あの駐韓大使である。

GSOMIA破棄撤回後の今月になってからも、韓国与野党の議員と会った際、「文在寅(ムン・ジェイン)大統領が従北左派に囲まれているという報道があるが、どう思うか」と話したことが大きく報道された、あのハリス駐韓大使である。

 

退役後、駐オーストラリア大使が内定していたハリス氏が、方針転換で1年半にわたって空席だった駐韓大使として赴任することになったのは、昨年7月だった。それ以降、際立った存在感を見せている。

オーストラリアは、日本と並んで、アメリカの「インド太平洋戦略」の屋台骨を支える国である。ハリス大使がオーストラリアに行っていれば、前太平洋軍司令官として米豪関係をいっそう強固にするはずだったのだろう。

しかしハリス大使は、実際には韓国に来た。このハリス大使の存在こそが、現在の米韓関係、そして日韓関係の現状を象徴しているように見える。

私は、日韓関係緊張の時代に日本が「勝ち」を収められるかどうかは、「インド太平洋」構想を強化できるかどうかにかかっている、と書いたことがある(GSOMIA破棄の衝撃…日本が韓国に「勝つ」ために必要なこと)。そのような観点からは、ハリス大使の存在は、象徴的である。