吉野彰さんノーベル賞受賞!「リチウムイオン電池」はどこがすごい?

急速に普及したその実力となお残る課題
西田 宗千佳 プロフィール

「メモリー効果」とよばれる現象で、電池を繰り返し、継ぎ足し充電していると、充電を開始した時点での残量を記憶してしまったような動きをすることから名づけられた名称だ。メモリー効果は、特にニッケルカドミウム蓄電池やニッケル水素蓄電池でよく見られる。

 

現代の電池には、「短時間で充電してすぐに使える」ことも要求されるようになっている。週に何度も充電するスマートフォンに代表されるように、ひんぱんに放電・充電のサイクルを繰り返す過酷な使い方をする機器が増えたことが、その背景にある。

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リチウムイオン二次電池は、ニッケルカドミウム蓄電池などに比べ、単に容量が大きいだけでなく、充電池としての寿命が他の充電池より長いことで、現在のデジタル機器が求める使用条件に合致しているという特徴をもつ。

最新のデジタル機器の中には、充電状況を確認しながら充電器側が一時的に多くの電流を供給し、全体での充電時間をさらに短くする技術を搭載する製品も増えてきた。

たとえば最新の「iPhone 11」は、急速充電対応の充電器と組み合わせることで、電池残量がゼロの状態から50%までを30分で充電する。他のスマホも、急速充電器との組み合わせで充電時間が短縮されるものがほとんどだ。

「継ぎ足し充電NG」ってホント?

スマートフォンのバッテリー寿命を長くする方法として、次のような話を聞いたことがないだうか?

いわく──、「残量途中で継ぎ足し充電をせず、いったん電力を使い切ってから充電したほうがいい」「100%の充電状態で、電源をつないだまま使用してはいけない」。

じつは、これらの“伝説”は正しくない。なぜか?