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世界一優秀な「オランダの年金制度」日本とはこんなに違う

負担は大きいが、安心感がある

多くの問題が指摘される日本の年金制度は、海外からの評価も厳しいものだった。では、世界で最も評価されているオランダの年金制度と比べたとき、両者の間にどのような違いがあるのだろうか。

「持続性」が違う

37の国と地域のうち、31位――。アメリカのコンサルティング会社、マーサーがまとめた、各国の年金制度を比較するレポート内での日本の順位である。

マーサーから年に一度発表される「年金制度の国際ランキング」は「十分性」、「持続性」、「健全性」に大別される40以上の項目から各国の年金事情を比較し、順位づけるものだ。

100点満点で評価されるこのランキングにおいて日本は48.3点にとどまった。29位に韓国、30位に中国とアジア諸国は低迷しているが、経済大国とは言えない南米のチリが10位、ペルーも19位であることを考えると、日本の順位はかなりショッキングだ。

このランキングにおいて81点というスコアをおさめ、2年連続で1位に輝いたのがオランダである。人口1718万人、決して大国というわけではないのに、過去11年のうち10年で1位もしくは2位に輝いている。

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オランダの年金制度はどこが優れていて、日本より良いのか。マーサーの日本法人に所属する英国アクチュアリー会正会員の北野信太郎氏はこう語る。

「オランダの年金制度において高く評価されているのは『持続性』です。年金制度と国民の生活が維持できるかという観点において、高いスコアが付けられているのです」

 

実は、日本の年金の評価が低い大きな要因が、この「持続性」だ。オランダなど上位の国々に比べ、日本の制度は将来に向けた安心度がかなり低いというのである。

日本の年金制度は3階建てと言われており、1階部分に相当する国民年金、2階部分に相当する厚生年金、そして3階に当たる企業年金により構成されている。

一方、オランダもこれとほぼ同じ構造であり、公的年金、職域年金、個人年金という3階建ての構造である。