〔photo〕iStock

5年後・10年後に「生き残る人/負ける人」はここまで激変する!

定年消滅時代が幕を開けた

これまで頑なに終身雇用と年功序列を守ってきた日本企業だが、ついに耐えられなくなってきた。若手も、中堅も、ベテランも、中高年も、ひとつの会社で「なんとなく」生きていくことは許されない時代に突入する。

「これからは3社ほどの会社で働くのは当たり前。そのうえで、75歳くらいまで働く定年消滅時代に突入する。そんな雇用大激変がいよいよ2020年から本格的に始まる」と、『定年消滅時代をどう生きるか』著者で経営アドバイザーの中原圭介氏は断言する。いったいそんな時代にどれだけの人が生き残れるのか。中原氏が「勝ち残る人」になるための生き方を指南する――。

中国企業、韓国企業に転職する「日本の中高年たち」

現状、大多数の日本企業では、定年を迎えた社員は再雇用の扱いとなり、給与を一律で3割程度下げるといった制度が定着しています。

〔photo〕iStock

まだ3割程度の下げならマシなほうかもしれません。大手企業でも2分の1になるケースがあるくらいです。厚生労働省の賃金構造基本統計調査によれば、企業規模10人以上の企業に勤める60~64歳の2018年の平均給与は月27万9000円と、55~59歳の37万1000円を大きく下回っています。

年齢だけを理由にして一律で給与を下げるという仕組みは、再雇用者のモチベーション低下をもたらしていることは間違いありません。それが企業の生産性の低下につながっていることを考えると、今の再雇用の制度は企業の成長のために上手く機能しているとはいえません。

 

とくに優秀なシニア人材(60~65歳)は、労働力不足に悩む多くの企業が相応の給与で採用したいと考えているので、給与が大幅に下がる元の企業にわざわざ残留する必要はないからです。たとえば、知識やスキルを持っているエンジニアは給与の大幅な引き下げを嫌がって、中国や韓国など新興国の企業に転職するケースが相次いでいます。

知識やスキルに見合った給与を出さないことが、貴重な人材の流出に結びついているのは残念でなりません。労働市場の原理でいえば当然のことですが、その原理を無視してきた日本型の雇用慣行にいよいよ見直しの機運が高まってきています。