2019年10月12日に関東地方に上陸した台風19号。それによる被害からの復旧は終わっていない。被害に遭われた方々が一日も早く安心できる環境で生活できることを祈りながら、私たちも「自分ごと」として災害を考える必要がある。

例えば家を購入する場合、災害による被害をどのように想定し、どんな対策をしたらよいのだろうか。箱根駅伝を愛するがあまりに、自力で箱根に家を建てた編集者の花房麗子も今回の台風の被害を受けた。そこで知ったのは家の購入時の「保険」の複雑な事情だったのだ。

2019年1日の降水量ランキング1位が箱根に…

台風一過の10月13日。小田原駅にて。小田急線は全線不通となり、箱根登山鉄道は来年まで復旧のめどが立たない 撮影/花房麗子

2019年の暮れになって、ふとした時に気象庁のホームページを見てため息が出た。「一日の降水量」歴代ランキング。年間ではない。観測史上で1位の項目に「箱根」の文字があった。沖縄や小笠原といった台風の通り道でも記録したことのない雨量だったのか……。やっぱり「あの日=台風19号通過当日」の箱根はすごかったのだ。

「気象庁歴代全国ランキング」より
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箱根駅伝が好きすぎて箱根山中に家を買ってしまった私は、台風一過の10月13日から現地を歩いてまわった。箱根駅伝が開催される国道1号線がどんな被害を受けてしまったかは、前回現代ビジネスに寄稿した「台風直撃で大惨状…『箱根駅伝5区・6区』ルートを歩く」で紹介したとおりだ。


箱根はどこも大きな被害を受け、くやしいことに我が家も例外ではなかった。

隣家の方いわく「あと1時間あの雨が続いていたら、がけ崩れが発生してこの地区は一巻の終わりだったよ」。

幸いにしてそこまで最悪の事態はなんとかまぬがれたのだが、家の前の道には人の頭よりも大きな石が散乱し、粘土みたいに妙にきれいな土砂が塀の隙間をすり抜けて我が家の庭を埋め、ついでにエアコンの室外機にも泥がたまって修理不能となった。結果的に、庭の復旧、エアコン2台(家電メーカーに連絡したところ、自然災害で被災した家電は修理をせず問答無用で廃棄処分と決まっているそうだ)の買い替え他で、100万円近くかかることに。

ただ、この段階では、私はまだ楽観していた。なにせここは箱根だ。いつ噴火があるかわからないと思って、火災保険に加えて地震保険にも入っていたのだ。床下浸水のため庭は補償対象外としても、エアコンは家財なのだから、保険でカバーできるのでは?