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大流行スイーツ「バスクチーズケーキ」現地バスクで知った意外な正体

いま最注目の「美食の町」から

「美食の町」に増えた日本人女性

今年10月、スペインのバスク地方にあるサンセバスチャンの旧市街で、筆者はバル(BAR)を巡っていた。サンセバスチャンは今や、「世界一の美食の町」として名高い。路地には、ミシュランも唸る店が軒を連ねる。

バル巡り2軒目、小さな店内は大勢の客で密集状態だった。グラスや皿が当たる音や雑多な話し声、厨房で料理する音が混ざり合う。カウンターの中では、若いウェイターがはつらつと注文をさばいていた。床には使った楊枝やくしゃくしゃになった紙ナプキンが落ちていたが、それは当地では、繁盛しているバルの印である。

賑わうサンセバスチャンのバル(筆者撮影)

「マリ・フリ」

その店の名物のピンチョスを、赤ワイン(クリアンサ)とセットでオーダーした。マリ・フリは小さなトーストの上にパプリカ、サーモン、アンチョビが一体化するように重ねられた料理。アンチョビの塩気がほどよく利いていた。

サンセバスチャン旧市街で食べるピンチョスの水準は高い。彩りも鮮やか。ピンチョスとは、もともと串や楊枝で刺したつまみを指すが、刺さっていなくても、小皿料理全般をピンチョスと表現するようになった。

基本は立ち飲みで、数軒のバルをハシゴする。楽しみ方は様々だが、ピンチョスのお供にはチャコリが良い。微発泡のワインはバスク原産で、この土地の料理によく合う。

店内には、日本人女性客の姿が数多くあった。日本の人気女優が訪れ、有名になったお店もあるという。日本語版のメニューを用意している周到なバルも。サンセバスチャンは治安が良いだけに、夜の町でバル巡りをする日本人女性が少なくないのだ。

 

彼女たちのお目当ては、ピンチョスだけではない。

バスクチーズケーキ──。

その名のスイーツが、いま日本で爆発的な人気を集めている。コンビニエンスストアでも、各社がこぞって商品化。ローソンが発売した「バスチー」は、半年で累計2500万個を売り上げたという。