お茶を淹れる、
お菓子をのせる「器」の楽しみ

磁器(波佐見焼)の重箱は、お茶菓子を入れて重ね、テーブルに出してもおしゃれです。【重箱】(角松皮菱:小 / 身)W85×D85×H43㎜、各¥2400、重箱(角松皮菱:小 / 蓋)W85×D85×H5㎜、¥1200(すべて、TIME & STYLE MIDTOWN / ☎03-5413-3501) 【エス】の有田焼のモダンな湯呑み。一輪挿しとしても使えます。手前から、“織部”“黒陶焼き〆”“粉引き”“青磁”の4 種類。φ45×H120㎜、各¥1800 / すべて、リビング・モティーフ☎03-3587-2784

お話を伺ったのは……
「アタリー」代表取締役社長
平山寛子さん

青山にある1964年創業、日本のセレクトショップの草分けとして知られる「アタリー」代表。審美眼に定評あり。若手アーティストとのコラボレーションも積極的に企画・プロデュースしている。
FUKI プレスルーム代表
横田桂子さん

長年、インポートブランドの仕入れ・販売・PRに携わった経験を生かし2000年にアタッシェドゥプレスオフォスを設立。イタリア、欧州のブランドを中心にコンサルティング、PRなどを行う。

“これ、好き”から始まる楽しいお茶の時間

平山さん(以下、敬称略) 最近、息子が毎朝、お抹茶を点てているんですよ。

横田さん(以下、敬称略) お稽古を始めたということですか?

平山 違うんですよ、私のお気に入りのお茶碗があって……ブルゴーニュの土で焼いている、菅野麻美さんという作家さんのとっても大らかで素敵な器なんですけど、それにお抹茶を入れると綺麗だろうなあと思ったみたいで、その器を使って点てるんです。蜂蜜とガンジー牛乳を入れて抹茶オレにすることも。お抹茶自体にも興味が湧いて、自分で美味しいと思うものを探したりしているみたい。

横田 18歳の男の子が……誰に勧められたわけでもなく自然に始めている、しかも自分らしいスタイルで。いいですね。

平山 こういう形で日本の文化に触れ、興味を持つのはいいと思う。器って大事ですね。私は正木春蔵さんの器も好きで、お茶を飲むと幸せな気持ちになります。

お気に入りの器が豊かな時間をもたらす

横田 私も最近は朝、目覚めて最初に飲む一杯のお水とその後のお茶がとても大切だと感じていて、お気に入りの有田焼の湯呑み、ソーサー付きのティーカップで飲むようにしています。それだけで、1日を気分良くスタートできる。自分のために何かすることから始めると、文化にも意識が向くんじゃないかしら。

平山 そうですよね。正木春蔵さんの蓋つきのカップは、受け皿を小さな菓子皿にしてもいい。フォルムも柄も大好きで、お茶の時間が楽しくなります。

横田 好きなものをみつけると、そこからまた世界が広がる。

平山 先日、魚をおろすのに苦労していたら、息子に「こうすればいいんだよ」って動画を見せられて(笑)。今はやりたいことは何でも調べてできる時代。最近は器に一層興味が湧いてるみたい。

横田 器に関しては私たち、まだまだ若い人には負けられませんね(笑)。


 まだある!おすすめの器 

【箔mamezara】アクリル樹脂、W105×D105×H10~25㎜、【い】2枚セット¥3000/シボネ青山☎03-3475-8017 【東屋】真鍮の姫フォーク(5本セット)¥4500/リビング・モティーフ 【Shimoo Design×能作】[錫小皿 pinhole B]φ120×H10~15㎜、¥4500、【KiKU・竹俣勇壱】[mononogu]フォーク(S)、約97㎜、¥1700/ともに、雨晴〈あまはれ〉☎03-3280-0766 お皿をのせた折敷【BON】[稜花盆・木地]はトレー、プレースマット、プレートと多様に活躍。φ:320×H12㎜、¥12000/TIME & STYLE MIDTOWN☎03-5413-3501
手前、ガラスの中に封じ込められた泡の質感が優しいプレート。【豆角 泡】70×90㎜、¥2000/Sghr スガハラショップ青山☎03-5468-8131 特殊な転写技術で伝統技術の金継ぎを忠実に再現したペアカップ。網目模様は“幸せを捕らえる”模様を繰り返すことから“永遠に続く”ことを象徴する吉祥模様です。【studio note】[twotoo]φ75×H80㎜、2個セット。¥7350(シボネ青山☎03-3475-8017) 奥・華美ではないマットな銀彩が美しい土瓶。手作りの真鍮の取っ手が丸いフォルムのアクセントになっています。【李荘窯】[土瓶・銀たたき]φ145×H115㎜、容量:800cc、¥22000/雨晴☎03-3280-0766
手前・「1616/arita japan」は、佐賀県・有田で日本における最初の陶磁器が作られたとされる1616年から400年を経た2016年に立ち上げられたブランド。高密度の陶土を用いたシンプルで繊細なフォルムと、ライトグレーのマットな質感がモダン。【1616/aritajapan】[TY Palace Plate160]φ166×H23㎜、グレー、¥1500/シボネ青山☎03-3475-8017 右下・江戸時代に大流行した蕎麦猪口。菊は“不老長寿の貴い花”と言われています。【BARBAR】[蕎麦猪口大事典/菊花文、色絵/コンゴウインコ]各¥1800/中川政七商店 東京本店☎03-3217-2010 奥・【1616/arita japan】[TY SquarePlate165]W165×D140×H15㎜、グレー、¥1100/シボネ青山☎03-3475-8017 【茶論】[菓子切・真塗・5寸]竹・漆塗装、120㎜、各¥7000/中川政七商店☎03-3217-2010
【roji】[筒型刷毛目急須]刷毛で塗ったような模様や四角いつまみ部分など、ディテールにほどよくモダンさが漂う南部鉄器の急須。ターコイズブルーも素敵です。φ88×W120×H180㎜、容量:450cc、¥10000/リビング・モティーフ 模様も形も繊細で美しい、美濃に工房を構える陶芸家・菅野一美の[粉引掻落し菊紋 菱形皿]¥4000/うつわ楓☎03-3402-8110
[錆絵木の葉紋]手描きによる錆絵のクラフト感のある力強いタッチと上絵のグリーンのコントラストが印象的なシリーズ。土瓶 φ125×H110㎜、注ぎ口の内側には、茶こしが付いていますがステンレス製のストレーナー(¥250)をセットすることもできます。¥8000、汲出(蓋付)90×H80㎜、¥4000、木製茶托 ¥1800、なっめゆのみ φ65×H80㎜、¥2500*[錆絵木の葉紋]は、白山陶器の直営店限定アイテムです。/すべて、HAKUSAN SHOP☎03-5774-8850
「煎茶」を現代のライフスタイルに合わせて見つめ直し、新たな形で提案している「煎茶堂東京」の商品。“究極にシンプルにお茶を淹れられる”をコンセプトにデザインされた一人前サイズの急須。極厚の樹脂(トライタン)で成形され、割れない・熱くない・省スペース(スタッキング可能)が特徴です。2018年度グッドデザイン賞受賞。[透明急須]W130×D130×H65㎜、¥3241。茶葉/埼玉県入間[010/ふくみどり]50g、¥1945、鹿児島県・川辺[023/ゆめかおり]50g、¥2315、宮崎県・児湯[011/やまなみ]50g、¥1760。一煎目を入れる時の1分20秒が測れる砂時計。¥4908、一煎目カップ¥1960/すべて、煎茶堂東京 銀座店☎03-6264-6864

●情報は、FRaU2019年12月号発売時点のものです。
Photograph:Kenta Yoshizawa Styling:Miyoko Arai Text & Illustration:Motoko Saito