ついに市へ賠償請求も…「武蔵小杉のタワマン」の価値はどうなるのか

行政の過失か、自己責任か
大原 みはる プロフィール

人気が戻る可能性もある

なお、本稿をお読みいただいた方なら冷静に考えればもうお分かりだと思うが、各マンションが今後それなりのコストをかけて対策を施し、いわば「水攻めにも耐える城」とすることに成功すれば、水害による生活上のリスクは限りなくゼロに近づくように思える。ただ、もともと「いつか武蔵小杉に住みたい」と漠然と考えていたがこれを機に候補から外そうとしてしまう潜在層に、その点がきちんと伝わるのかということが問題である。

多くの人が指摘するように、武蔵小杉はここ10年ほどの時間をかけて、「東京23区外なのに23区並み」の不動産価格を付けるようになったため、バブルであるとの指摘もあったエリアである。

裏を返せば、今後ある程度値段が下がって従来よりも買いやすくなることを密かに歓迎する人たちも、少なからずいるはずだ。各マンションが十分な水害対策を実施することにより、いずれ価格低下と相まって少しずつ流入需要が戻り、まちの人気が反転上昇する可能性は十分あるのではないだろうか。