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韓国に馴染むなら「アンニョンハセヨ」よりも先に聞くべき一言

コレをしないと始まらない

何よりもまず腹を満たせ

一般的に知られる韓国語の挨拶といえば、「こんにちは」を意味する「アンニョンハセヨ」だが、この言葉よりも日常的な挨拶として使われる言葉がある。「パンモゴッソ?」だ。

「ごはん食べた?」を意味するが、韓国でこの言葉が挨拶代わりに使われるようになったのには深い歴史がある。

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朝鮮半島は古くから、近隣国からの侵略を繰り返し受けてきた。日本からは豊臣秀吉の2度の朝鮮出兵や、近現代になってからの韓国併合、さらに『古事記』には神功皇后が朝鮮に出征したという記載もある。

また、中国も、隋や唐の時代に再三にわたって、朝鮮を侵略。モンゴルに至っては1231年から40年以上にわたり侵略を続け、当時朝鮮を統治していた高麗全域を併合するほどだった。

 

第二次世界大戦後も朝鮮戦争が起こるなど、朝鮮の人々の気が休まる太平な時代は歴史的に見ると、ごくわずかであり、侵略された回数は900回に及ぶとも言われる。政治的な激動のなかで、常に侵略の危機に晒されながら、歴史を歩んできたのだ。

日本には「腹が減っては戦はできぬ」という諺がある。朝鮮の人々は、「戦」がいつやってきてもおかしくない状況だった。とにかく、空腹を満たし、活力をつける。飯を食べなければ、戦も何も始まらない。こうした意識が、人々に深く刻まれた結果、日常的な挨拶が、「ごはん食べた?」になったのだという。

また、朝鮮には「金剛山も飯の後」という言葉がある。金剛山とは、朝鮮半島の東海岸に位置する山だ。朝鮮の人々にとって、「死ぬまでに一度は行ってみたいところ」というほどの名勝地だ。どんな絶景を見るよりも、腹を満たすのが先、と、この言葉にも朝鮮の人々の性質が表れているといえる。

韓国の人々に「ごはん食べた?」と言われたら、言葉の意味のまま受けとり、料理名などを事細かく答える必要はない。ただ、現在も貧困に喘ぐ国民が多くいる北朝鮮では、その限りではないかも知れない。(井)

『週刊現代』2019年12月7・14日号より