「日高屋」ここへきて成長に急ブレーキがかかっている、本当のワケ

いくつかの「改革」の影響が…
平野 和之 プロフィール

もちろん、アベノミクスによる円安、仕入価格の高騰があったり、天候不順や農林水産業の高齢化が影響したりといった負の影響も大きい。消費増税も行われ、今回の場合は、軽減税率によって、増税後の市場は、中小テイクアウト店舗に軍配が上がっている。今後も外食産業を取り巻く環境は、厳しいのである。

 

一方、世間的には外食産業はバブル崩壊後、右肩下がりで斜陽産業とみられていたが、これまた、良くも悪くもアベノミクスが始まってからは、30兆円産業が3割ダウンして以降、持ち直している数字が出ている。

これは、生活形態の変化によるところが大きい。共働き世帯の増加、子育て世代に限れば、出生率は2を超える。一方で、若者の晩婚化、単身化、最近ではシニアも単身化となっており、今後も共働きの外食、単身世帯の外食など、底堅き需要が見通しとしてはある。

とはいっても、これは市場規模の話で、値上げによるマーケットの拡大と円安による仕入れコスト増加、人件費高騰といった負の影響もあるため、外食産業のマーケットが大きくなることと、外食チェーン店の収益が大きくなることはイコールではない。

儲けを投資に回せるかが勝負

じつは、外食産業を儲ける店にするものは簡単である。朝昼晩、社長、経営陣自身が店に入り、ブラック残業すればいい。かつての問題になったワンオペしかり。

無論これは皮肉だ。裏を返せば、ロボット化、AI化が外食産業で集中的に投資すれば、日高屋に限らず、外食チェーンは厳しい中でも利益を出せる企業も出てくると推察できる。