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いよいよ激化の米中貿易戦争で、中国が「負けている」と言えるワケ

日本にも大きな被害が出る

米中貿易戦争は終結の見通しがつかない。米中間の貿易は大きく落ち込み、中国の経済状態が悪化している。これは、中国輸出企業の採算が悪化し、工場が中国から脱出している結果と考えられる。このため、日本の対中輸出が減少し、製造業の業績が悪化し始めた。

米中間貿易のほぼすべてに追加関税

米中貿易戦争は2019年8月に入ってから激化し、9月1日に双方が追加関税の対象を大幅に拡大した。

トランプ米大統領は、9月1日に中国からの輸入品のほぼすべてに追加関税を課す「第4弾」を発動し、同日と12月15日の2回に分けて実施するとした。

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9月発動の対象は、テレビやカメラなど約1120億ドル分、12月はスマートフォンやゲーム機など約1600億ドル分だ。

これに対して、中国も2回に分けて計750億ドル相当の米農産品などに対して5%または10%の関税を上乗せするとした。9月以降の大豆の追加関税率は30%、牛肉の一部は35%になった。

こうして、米中が両国間の年間輸入のほぼ全てに追加関税を課すという、異例の事態となっている。

 

米中経済戦争は、関税以外でも行なわれている。

米商務省は、2019年5月、米国製品の輸出を禁止する産業安全保障局(BIS)のエンティティーリスト(EL)にファーウェイを追加すると発表した。

これが実行されると、ファーウェイは、インテル、クアルコムなどが生産する半導体や、グーグル、マイクロソフト、オラクルなどが提供するソフトウエアを使えなくなる。

ただし、この措置の発動は、5月20日に90日間の猶予が認められ、8月19日に90日間延長された。さらに、11月18日にファーウェイに対する米国製品の輸出禁止措置の猶予を2020年2月16日まで延長すると発表した。

なお、米商務省は、ファーウェイに対して、米国製品の輸出を限定的に認める手続きを始めたと報道されている。