2019.12.14

日本の「お金」の教育が、いまだにアメリカに比べて時代遅れなワケ

いつまで「お金は汚いもの」と思うのか
森永 康平 プロフィール

日本と比較されることの多い米国では金融教育をどのように行っているのでしょうか。

全米の学生が読んでいる大ロングセラーであり、アンドリュー・O・スミスが書いた『Financial Literacy for Millennials(邦題:アメリカの高校生が学んでいるお金の教科書)』のなかでは、全14章のうち、投資に関する章は僅か1章だけになっています。

それ以外の章では「バランスの取れた人生」や、「何のために働くか」など、日本では決して金融教育として分類されないような内容から、「お金とは何か」、「消費税は何のためにあるか」、「借金と返済計画」など、非常に幅広いお金の話が書いてあります。

まさに、筆者が掲げる金融教育に近いと感じます。

また、ベス・コブリナーが書き、全米でベストセラーになった『MAKE YOUR KID A MONEY GENIUS(邦題:おカネの天才の育て方)』においても、全14章のうち、投資に関する章は僅か1章だけになっており、「貯金」、「寄付」、「アルバイト」などお金に関することを幅広く扱っています。

米国では学生だけでなく、親がこのような本を読みながら、家庭での金融教育をどのようにすべきかを考えています。

 

「お金は汚いもの」という価値観をアップデートせよ

日本では国として「貯蓄から投資へ」というスローガンを掲げ、NISA(少額投資非課税制度)やiDeCo(個人型確定拠出年金)など、国民の投資を促す環境を整えています。

また、証券会社は投資に係る手数料を年々引き下げており、運用会社もおなじく運用商品の手数料を年々引き下げています。

また、玉石混交ではありますが、ネット上には様々な情報が転がっており、取捨選択さえ間違えなければ、プロと呼ばれる機関投資家達とそこまで情報の格差もなくなるでしょう。

投資に関する環境は10年前、20年前に比べれば格段に改善されました。

しかし、日本人のお金に対する価値観は残念ながらほとんど変わっていません。

「お金は汚いもの」という古い価値観を捨てて、令和という新たな時代に各自がお金と向き合い、健全な関係を築けるよう筆者も僅かながらも尽力していきたいと考えています。

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