夫に早く死んでほしい…そんな妻が「貧困」に転落する3つのパターン

高齢単身女性の50%が貧困という現実
黒田 尚子 プロフィール

事例1:「妻の受け取れる年金や資産が少ない」

まず挙げられるのは、夫が亡くなった後、受給できる年金や預貯金が少ない。賃貸等で、自宅不動産などがなく、住居費がずっと続くといったケースである。

夫の死後に、妻が受給できる公的年金といえば「遺族年金」が思い浮かぶ。だが、そのしくみやどれくらいもらえるか正しく理解している人は少ない。

遺族年金のキホンを整理してみよう。

 

これは、国民年金や厚生年金の被保険者または被保険者だった方が、亡くなった場合、その方に生計を維持されていた遺族が受けることができる公的年金だ。

大別すると「遺族基礎年金」と「遺族厚生年金」の2つがあり、亡くなられた方の年金の納付状況などによって、いずれかまたは両方の年金が受給できる。

前者は、国民年金の加入者が亡くなった場合、18歳未満の子(障害状態にある場合は20歳未満)のいる配偶者または子どもがいる場合に支給される。

職業は問われず、年金額は、定額で子どもの数によって加算額が変わる。たとえば、子どもが2人の場合、780,100円+224,500円×2=122万9,100円となる(2019年度価格)。

一方、後者は、会社員など、厚生年金の加入者が亡くなった場合、その方に生計を維持されていた遺族に支給される年金だ。

年金額は、在職中の収入(平均標準報酬月額)や厚生年金の被保険者期間によって異なる。目安は、現役時代の月給×1.6倍程度といわれており、月収40万円の場合、年間64万円になる。